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ブース型シェアオフィスを横断予約 JR西日本の新提案「+PLACE」

JR西日本は、スペース予約/決済ポータル「+PLACE」(プラスプレイス)を2023年春からサービス開始する。同社の「WESTER」アプリから、移動経路上のスペース検索・予約・決済が可能で、「STATION BOOTH」(JR東日本)や「テレキューブ」などのリモートワーク向けブースを予約できる。

JR西日本エリアだけでなく、全国規模の各社のスペースネットワークを利用できるサービス。WESTERアプリの+PLACEから、スペースの検索や予約、決済までがワンストップで行なえる。対応する主要なブース型シェアオフィスサービスは以下の通り。

  • STATION BOOTH(JR東日本)
  • テレキューブ(テレキューブサービス)
  • Work PLACE COCOLO(JR西日本不動産開発)

JR西日本など鉄道事業者は、新型コロナウイルスによる社会変容で経営面でも大きな影響を受け、「移動という鉄道のビジネスモデルの前提が成り立たなくなった」(同社)とする。一方でテレワークの普及により、「働く」・「休む」の選択がフレキシブルになり、場所や移動が自由になった側面もあるという。

そこで、経路検索やEX予約などのチケット予約などが可能なJR西日本の移動生活ナビアプリ「WESTER」上で、様々な場所や事業者がシームレスに使えるスペースの検索・予約・決済のワンストップサービス「+PLACE」を提案。「場所と時間に問われないライフスタイルの創出が、結果的に新しい移動機会を生み出す」としている。

+PLACEでは、自社グループのWork PLACE COCOLOのほか、JR東日本のSTATION BOOTHなどの他社サービスもWESTERアプリから予約できる。WESTERアプリの「予約」ページの「+PLACE」から拠点情報を検索し、利用希望日時の空き状況を確認して予約。予約時間に現地に向かい、スマートフォンなどで入室操作を行ない利用開始する。

WESTERアプリは、iOSとAndroid向けに提供中で、500万の顧客基盤を持つ。さらに2027年度には1,000万まで拡大予定で、この顧客基盤の上で利便性の高いサービスを実現していく狙い。

+PLACEの収益化では、各サービスへの送客に対する手数料を徴収。WESTER会員であれば、利用するスペース事業者ごとの会員登録は不要。なお、決済にはクレジットカード登録が必要。

中古戸建住宅買取再販に参入「このび」

また、JR西日本イノベーションズは、子育てファミリー世帯をターゲットとし、リーズナブルな戸建住宅を提供する中古戸建住宅買取再販事業「このび」を開始する。

年々住宅価格が高騰する一方で、国内平均所得は上がらず、「マイホーム」購入のハードルは高まっている。また、新築住宅の専有面積も縮小しており、子育てファミリー世帯の住環境の整備が課題となっている。一方、全国規模では空き家の増加が深刻な社会問題となり、新たな空き家の発生を抑制することも重要な社会課題とする。

「このび」では、空き家または空き家となる見込みの中古戸建住宅をJR西日本イノベーションズが直接買い取り、リフォーム・リノベーションし、再生住宅として新築住宅よりも安価に提供。「憧れの新築マイホーム」購入希望者にとっての金銭的ハードルを下げ、定住人口の増加につなげていく狙い。

まずは2023年4月から滋賀県大津市・草津市で事業を開始し、順次展開エリアを拡大予定。