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スーパーで買った食材を自動でレシピアプリに登録 献立提案も

サッポロホールディングスと東芝テック、東芝データは、レシピアプリ「うちれぴ」と、レシートを電子化する「スマートレシート」が連携したサービスを開始した。スーパーなどで買った食材が「うちれぴ」に自動登録され、レシピ提案をする。

うちれぴは、サッポロホールディングスが運営するレシピアプリ。食品メーカー約30社による約20,000件のレシピを掲載している。「うちれぴ帳」に日々の食事を思い出として記録することも可能。

スマートレシートは、東芝テックが開発した、通常は紙で提供される購入商品の明細レシートを電子化するサービス。会員登録数は100万人を超えている。対象店舗で会計時にアプリのバーコードを読み取ってもらうことで、紙のレシートではなく電子レシートがスマホに発行される。

うちれぴ
スマートレシート

今回の連携により、ユーザーがサービス間連携を許可することで、一部のスーパーなどでの買物情報を「うちれぴ」が食材在庫として自動で取得。今ある食材で作れるレシピを提案してくれる。

自動登録された食材は、「今日のごはん」として登録・調理されたレシピに応じて、食材の在庫情報から自動消去される。もしくは登録から一定期間が経つと自動消去されるため、ユーザーが食材の在庫状況を管理する必要がない。

スマートレシートとの連携により、スーパーなどでの買物情報を「うちれぴ」が食材在庫として自動で取得

サッポロホールディングス 経営企画部 新規事業準備室 マネージャー 保坂将志氏は、サービスの連携背景について次のようにコメントした。

「まず、うちれぴの発足背景として、日々家庭で作る料理において“今あるもので作れる献立が知りたい”というニーズが強いことを知りました。そこでうちれぴベータ版では、食材をアプリに登録することで、家にある食材からレシピを提案するサービスを始動。しかし、食材登録はレシート撮影やリストから手動で登録する方法だったため、継続のハードルが高いという課題がありました。食材管理を自動化できないかと考えた結果、スマートレシートとの連携に至りました」

食材を無駄なく使い切ることや、余分な食材の購入防止にもつなげることでフードロス削減に貢献するという。

サッポロホールディングス 経営企画部 新規事業準備室 マネージャー 保坂将志氏

シャープの調理家電とも連携

うちれぴはシャープのAIoT調理家電とも連携。水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」や、ウォーターオーブン「ヘルシオ」といった調理家電で作れるレシピも提案する。シャープの「COCORO KITCHEN」レシピサービスを介して、うちれぴで選んだレシピを調理家電に送信し、スムーズに調理を開始できる。

シャープ Smart Appliances&Solutions 事業本部 BtoB ソリューション事業統轄部 AIoT事業推進部 部長 中田尋経氏は、「シャープでも冷蔵庫内の食材を把握することを課題としており、これまでに食品の有無を感知する近接センサーを搭載した専用トレイなどを開発してきました。しかしそれでできるのは冷蔵庫の一部だけで、常温のものまでは管理できなかったので、今回の連携は食材の把握に役立つと思います」とコメントした。

シャープのAIoT調理家電とも連携
シャープ Smart Appliances&Solutions 事業本部 BtoB ソリューション事業統轄部 AIoT事業推進部 部長 中田尋経氏

また、うちれぴアプリ内の「今日のごはん」で食べたものや調理したレシピが登録されることで、レシピの閲覧数だけでなく実際に食べた後の情報までデータ化できることも、他のレシピアプリとの差別ポイントになる。食に関する一気通貫したプラットフォームを構築する。

スマートレシートに対応するスーパーは、東急ストアや三徳、よしやなど。このほかミニストップやポプラなどのコンビニエンスストアも対応している。なおスマートレシートとネットスーパーの連携は、現時点では行なっていないが、仕組みとしては可能。