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ホンダ、手放しで車線変更や自動運転レベル3など次世代技術

ホンダは、安全運転支援システム「Honda SENSING 360」および「Honda SENSING Elite」の次世代技術を発表した。

全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360」には次世代技術として、ドライバー異常や周辺環境を検知し事故のリスクを減らすことで、ドライバー運転負荷をさらに軽減する新機能を追加。2024年よりグローバルで順次展開する。

「ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能」は、システムがアクセル・ブレーキ・ステアリングを操作し、ドライバーがハンドルから手を放しても、車速や車線内の走行を維持できるよう支援する機能。先行車がいない場合、設定された車速を保ちながら車線中央に沿うように走行、カーブでは曲率を前もって読み取り、曲率に応じた減速でスムーズなコーナリングを支援する。先行車がいる場合は適切な車間距離を保ちながら追従を支援する。

「ハンズオフ機能付高度車線変更支援機能」は、ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能で走行中、高度車線変更支援スイッチをONにすると一定の条件下でシステムが状況を判断し、自ら車線変更や追い越しなどの操作を支援する機能。システムは、車速の遅い先行車を検知すると、ドライバーに告知したうえで、追い越しや車線復帰を支援する。

「ドライバー異常時対応システム」は、システムからの操作要求に対してドライバーの反応が無い場合、同一車線で減速・停車を支援する機能。ドライバーがシステムからの操作要求に応じなかった場合、警告音を強め、ドライバーに操作要求に応じるよう、さらに促す。それでも、ドライバーが操作要求に応じなかった場合は、ドライバーや同乗者、他の道路ユーザーを車両衝突による危険から遠ざけるために、ハザードランプとホーンで周辺車両への注意喚起を行ないながら、減速・停車を支援する。

「降車時車両接近警報」は、駐停車中、後側方に接近する車両を検知すると、フロントピラーもしくはサイドミラー上のインジケーターを点灯させ、認知を支援する機能。乗員が降車のために開けたドアが、自車側方を通過する車両と衝突するおそれがあるときは、インジケーターを点滅させると同時に警報音で注意を喚起し、ドアを開けることを留まるよう促す。

「ドライバーの状態と前方リスクを検知 回避支援を行う技術」は、3つの機能から構成。

「注意喚起、衝突注意警報」では、ドライバーの状態を検知し、注意力低下時や漫然運転時に歩行者、自転車、停車中のクルマや前走車などに衝突の可能性がある場合、減速し、未然に注意喚起するとともに、車線をはみ出さないようにステアリング操作支援を行なう。

「車線内回避支援技術」では、歩行者、自転車、停車中のクルマなどに衝突する恐れがあり、同じ車線内に十分な回避スペースがあるとシステムが判断した場合、車線内で減速し続けながら衝突回避を支援する。

「緊急回避操舵支援技術」では、歩行者、自転車、停車中のクルマなどに衝突する恐れがある状況で、ドライバーによるステアリング操作があった場合、減速し続けながらステアリング操作を支援する。

Honda SENSINGのフラッグシップ「Honda SENSING Elite」には次世代技術として、Honda独自のAI技術を活用した認知・理解技術により、従来の高速道路に加え一般道路も含めた自宅から目的地までシームレスな移動を支援する技術を新開発。2020年代半ばから順次展開する。

「一般道路運転支援」では、複雑な道路環境にも対応可能な高度な認識・制御技術を活用。一般道路での運転支援を実現する。具体的には、リスク予測により事故を未然に回避する技術や、一般道路での運転負荷軽減を狙ったアダプティブ・クルーズ・コントロール、車線維持支援システムおよび、幹線道路渋滞時におけるハンズオフ機能の導入を図っていく。

「自動駐車支援」では、戸建て、集合住宅などの自宅駐車場における自動出庫・入庫を実現。将来的には、外出先での呼び出し・乗り捨てが可能なオートバレーパーキングの実現を目指す。

「高速道路全域運転支援」では、従来の車線維持機能、車線変更機能、トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)に加え、合流・分岐シーンでの支援機能を追加。また高速道路本線全域での自動運転レベル3実現に向け、2020年代後半の技術確立を目指す。

今後は、2030年までに全世界で二輪検知機能付「Honda SENSING」の四輪車全機種への適用を目指し、先進国ではHonda SENSING 360を2030年までに四輪車全機種へ適用。さらに機能の進化を続けることで、2030年に全世界で、Hondaの二輪車、四輪車が関与する交通事故死者半減を目指していく。