ホンダ、新型SUV「ZR-V」 コンセプトは「異彩解放」

ホンダは、新型SUV「ZR-V(ゼットアールブイ)」を2023年4月21日に発売する。価格は294万9,100円～411万9,500円。

SUVのコア価値である「実用性」と、最新の安全装備と衝突安全性能が生み出す「信頼感」、異彩を放つ存在感のある「デザイン」、爽快かつ快適な「走り」を高い次元で兼ね備えることを目指して開発された新型SUV。

開発コンセプトは「異彩解放」。ドライバーがクルマを自在に操ることで自信と余裕を持ち、自分らしさを解放して新たな行動を起こしてほしい、という想いが込められている。

ヒールポイントからヒップポイントの高低差を小さくすることで、クルマとの一体感を高めたドライビングポジションを実現。運転のしやすさにつながる視界のよさを徹底追及し、自車の向きや車両感覚を把握しやすい基調線をクルマの内外に用いている。

収納スペースは美しさと使い勝手を両立。荷室空間は限りなくフラットに近くするとともに、サイドに波形の幾何学模様を施したデジタル造形デザインを国内ホンダ車として初採用。統一感のある「デザイン性」と傷が目立ちにくい「機能性」を兼ね備えた造形としている。また、パワーテールゲートを全タイプ標準装備する。

デジタル造形デザイン

外観はフロントからリアにかけてボリューム豊かで滑らかな面が特徴の流麗なプロポーションとしてデザイン。フロントは、周囲の形状と連続性を持たせたバーチカル(垂直)グリルと、横長でシャープなヘッドライトにより、上質さと凛々しさを表現している。リアは、ボディの下まわりにボリュームを持たせつつ、上に向かってなめらかに絞り込むことでワイドトレッドを強調した造形とした。

インテリアは、左右に伸びやかに広がるインストルメントパネルを採用。細部にわたる部品の仕立ても機能的で緻密な仕上げとし、造形の美しさを際立たせることで、上質な室内空間を目指した。運転席と助手席の間に配置したハイデッキセンターコンソールにより、各乗員に適度なパーソナル感も提供する。

パワートレーンはハイブリッドモデルとガソリンモデルを用意。ハイブリッドモデルは、CIVIC e:HEVで新開発した2.0L直噴エンジンと2モーター内蔵電気式CVTの「スポーツe:HEV」をSUVに初搭載。従来のe:HEVに対して燃費、排出ガスクリーン性能、静粛性を向上させるとともに、V6 3.0Lエンジンに匹敵するモーターならではの力強い加速を実現した。

新開発の2.0L直噴エンジン

ガソリンモデルには、1.5L直噴VTEC TURBOエンジン＋CVTを採用。2.4Lエンジンに匹敵する低速トルクがもたらす力強い加速と、高回転までよどみなくパワーが増大するリニアな出力特性を実現している。

1.5L直噴VTEC TURBOエンジン

両モデルともリアルタイムAWDを全タイプに設定。雪上など滑りやすい路面でも安心して走行できることを目指した。

リアルタイムAWD構造イメージ

安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」の最新機能を装備。フロントワイドビューカメラは、約100度の有効水平画角を持つ広角カメラと高速画像処理チップにより、衝突軽減ブレーキ(CMBS)などにおける対象物の検知精度を高めている。

前後バンパーに4カ所ずつ設けられたソナーセンサーは、近距離における外壁やガラスなどを高い精度で検知し、踏み間違いなどによる誤発進の抑制や衝突の回避に貢献する。

リアバンパーに内蔵されたレーダーは、車両の後側方25m以内に接近する車両を検知。斜め後ろにいるクルマの存在をドアミラーのインジケーターで知らせる、ブラインドスポットインフォメーションを標準装備した。