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「Dropbox Capture」開始 動画とワークフローを強化するDropbox

Dropbox Japanは「Dropbox Capture」を提供開始した。16日現在、すべてのDropboxプランで利用できる。日本では「クラウドストレージ」が主力となっているが、欧米では企業のワークフロー改善に関わるサービスが増えていることから、日本でも「ドキュメントワークフロー」を強化する製品に力を入れる。

Dropbox Captureは、スクリーンショットやGIFを活用しながら、画面を直接録画した動画メッセージを作成きるサービス。会議やチャット、メールでの業務連絡の代わりに活用することで、文字では説明しにくかった確認事項や、働く時間や場所が違う同僚との電話会議の代わりに動画メッセージを送れる。

Dropboxにおいても動画のアップロードが増えており、Dropbox上には数十億のファイルがアップロードされており、2019年から2020年での動画の増加は50%となるなど、動画によるコミュニケーションが増えている。企業内でもビデオ会議が増えている一方で、双方向性の薄い会議を「動画」に置き換える動きもあるという。

そのため、動画を軸にしたDropboxのソリューションとして「Dropbox Capture」を強化し、メールやチャット、ドキュメント、会議を短時間の動画で置き換えていく。

Dropboxでは、動画ファイルの共有に加え、手順書などの動画スクリーンショットを共有したり、動画に説明文や矢印、ぼかしなどをいれて簡単に編集できるようにしている。また、カメラ入力を加えて、画面キャプチャしてプレゼンテーションを録画・共有するといった使い方も想定している。

動画プレゼンテーションを確認した人が、再生位置にコメントしたり、絵文字でフィードバックを送ることもできる。また、録画した音声は自動的にテキスト化され、テキストの任意の位置を選んで再生開始できる。GIF動画書き出しや音声のみの収録にも対応する。

Dropbox Captureは、各Dropboxプランで利用でき、Basic、Plus、Familyの各プランでは、1080pで最大2時間の録画と5分以下の動画の編集が可能。Professional、Standard、Advanced、Enterpriseの各プランでは、動画をストレージの上限まで4Kで録画できるほか、あらゆる長さの動画メッセージを編集できる。

DocSendやSignも強化

メール添付ファイルをなくし、添付ファイルを安全なDocSendリンクに置き換える「Dropbox DocSend」には動画分析アップデートを追加。Dropbox DocSendで動画を簡単に共有できるほか、再生の完了率、視聴時間やジオタギング情報(位置情報を示すメタデータ)などの分析ができる。Standard、Advanced、EnterpriseプランのDropbox DocSendユーザーは、エンゲージメントグラフ、パフォーマンスグラフ、動画エンゲージメント設定などの高度な動画分析も利用可能となる。

2022年中には、Dropbox CaptureもDropbox DocSendに組み込まれる予定。このアップデートにより、動画メッセージの録画、送付、分析がすべてDropbox上でできるようになる予定。

また、Dropboxの電子署名ソリューション「HelloSign」を、「Dropbox Sign」として新たに展開。無料プランを含むすべてのDropbox Signプランでは、署名者が自分自身のみの場合は無制限に利用できる。Dropbox Signプラン(Standard、Premium)を契約すると、Dropbox Formsも利用できるようになり、Dropbox Formsとのやりとりを50回/月まで無料で利用できるため、書類の対応をDropbox上で完結することができるようになる。

クラウドストレージからポートフォリオ拡大へ

Dropboxの有料ユーザー数は全世界で1,755万。「意外と知られていないのだが、仕事でDropboxを使っている人のほうが多く、80%が企業の利用者」(Dropbox Japan 梅田成二社長)とのこと。

日本市場の特徴としては、海外と比べると「クラウドストレージ」がビジネスの主戦場になっているという。ただし、DocSendやCaputureのようなワークフローソリューションのニーズが拡大しており、この領域を日本においても強化していく。