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JR西・関西私鉄の7社がMaaSアプリ共同構築。鉄道会社連携は国内初

JR西日本、大阪市高速電気軌道、近鉄グループホールディングス、京阪ホールディングス、南海電気鉄道、阪急電鉄、阪神電気鉄道の7社は、関西地域の交通事業者間の連携を前提としたMaaSシステムを共同で構築し、「(仮称)関西MaaSアプリ」を2023年夏頃を目途にリリースする。複数の鉄道事業者によるMaaSシステムおよびMaaSアプリの共同構築は、国内初の取り組み。

MaaSアプリのリリース第1弾では、主に関西地域におけるマルチモーダルでの乗換経路検索やチケットストア、観光施設紹介等の各サービスをワンストップで利用できる。観光施設紹介について具体的には、各社沿線の観光施設情報・着地型体験ツアー等の提供を行なう。その後も「使いやすい」「参加しやすい」「発展・成長する」をコンセプトに、機能を拡充していく計画。

7社は'25年に開催される大阪・関西万博に向け、'19年10月に「関西MaaS検討会」を組織し、'21年12月には国土交通省近畿運輸局により設置された関西MaaS推進連絡会議にも参画。関西地域におけるシームレスな移動手段の提供を目的としたMaaSの導入に向けて共同で検討を進めてきた。

8日には、関西MaaS検討会を進化させ、新たに関西MaaSのサービス構築・運営に係る推進・意思決定を担う組織として、7社による「関西MaaS協議会」を設立した。関西MaaS協議会は、関西MaaSの普及・拡大による顧客接点の構築と強化、公共交通機関の新たな需要創出を図り、利用者の生活や地域社会、次世代のまちづくりに貢献することを目的とする。

主な事業エリアは近畿2府5県(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県、三重県)および愛知県の一部。会員は鉄道7社をはじめとする交通事業者。

7社は、関西MaaS推進連絡会議の構成員である2025年日本国際博覧会協会等と連携して検討を進めるとともに、関西地域の交通事業者やサービス事業者等と幅広く連携。DXによる交通サービスの高度化や観光利用の促進等を中心に、大阪・関西万博以降も関西地域の活性化に貢献できるMaaSの実現を目指す。