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日本郵便が「空き家のみまもり」 郵便局ネットワーク活用
2022年10月28日 21:07
日本郵便は、郵便局ネットワークを活用した取り組みとして、「空き家のみまもりサービス」を試行する。空き家近隣の郵便局社員が定期的に現況をチェックすることによる、空き家の所有者への「安心」の提供、空き家問題による地域社会の課題解決への貢献を目指す。基本サービスの料金は1回980円。
日本全国での空き家数の増加、空き家が及ぼす防災、衛生、景観などの地域住民の生活環境への悪影響の顕在化といった課題に対する取り組み。空き家の所有者の中には、遠方で暮らしているために、恒常的・定期的なメンテナンスが困難な人もいることから、同サービスを提供する。
基本サービスは、郵便局社員が空き家物件へ訪問し、空き家物件の外観の状況や戸締まりなどを確認する。確認結果は写真付きの報告書で、メールにて報告する。確認内容は、住宅外観の状況、玄関の施錠、玄関周辺の状況、庭木・雑草の状況、隣家への越境物の有無、不法投棄の有無、郵便受箱の投函物の有無の7項目。月に1回、四半期に1回、半年に1回の3つのコースを用意する。
オプションサービスとして物件の鍵を預かったうえでの、訪問時実施の通風・通水サービス、郵便受箱投函物片付けサービス、郵便受箱投函物送付サービス、および要請時実施の災害後見回りサービスを用意。
郵便受箱投函物片付けサービスでは郵便受箱投函物を訪問先家屋の中(玄関など)に移動、郵便受箱投函物送付サービスでは利用者の住所宛に送付する。
通風・通水サービスは、玄関、主要な窓を開けての換気・水道の通水および郵便受箱投函物片付けサービスを実施する。郵便受箱投函物片付けを送付サービスに変更可能。
訪問時実施の3サービスは、基本サービス訪問時に外回りの状況確認と併せて実施する。
災害後見回りサービスは、利用者からの要請の都度、速やかに「住宅の外観」「庭木・雑草の状況」「隣家への越境物の有無」を確認し、確認結果を写真付きの報告書で、メールにて報告する。
料金は1回につき、通風・通水サービスが500円、郵便受箱投函物片付けサービスが300円、郵便受箱投函物送付サービスが800円、災害後見回りサービスが3,000円。通風・通水サービス内の郵便受箱投函物片付けサービスを送付サービスに変更する場合は別途500円。
対象者は全国の空き家所有者で、先着100名程度。募集期間は10月28日から2023年1月31日まで、試行期間は2023年2月1日から2024年1月31日まで。Webサイト内の「空き家のみまもりサービス」のページから資料請求をした人に対して申込書を送付する。試行の結果を踏まえて、実運用に向けた検討を行なう。
なお、立地や草木の繁茂などで物件への立ち入りや確認が困難、倒壊の恐れがあるなどにより、サービスを受けられない場合がある。