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ANAマイルアプリ大幅刷新 ANA経済圏の「スーパーアプリを目指す」

ANA Xは、「ANA マイレージクラブアプリ」の大幅なリニューアルと今後の構想を発表した。マイルの管理だけでなく決済やEコマースもミニアプリとして取り込み、ANA経済圏を構築、スーパーアプリを目指すという。刷新されたアプリはAndroid版が配信中、iOS版は近日中に配信される。

「ANA マイレージクラブアプリ」は、さまざまな機能・サービスをミニアプリで集約する“ゲートアプリ”へと大幅にリニューアルされている。マイレージ会員向けの表示もシンプルで見やすくした。ANA Xでは、コロナ禍でさまざまな非航空事業を展開、徒歩移動でもマイルが貯まる「Pocket」などを展開していたが、これらをミニアプリで集約した上で、さらなるサービスの拡充や新サービスの追加を行なっていく。

ゲートアプリとして刷新
各種サービスがミニアプリとして集約される
来年にECモール、春にANA Payを大幅拡充する
リニューアルされた「ANA マイレージクラブアプリ」のホーム画面
ミニアプリや各種のサービスを集約

なお既存の別アプリで、航空券の予約や搭乗手続きを行なえる「ANA アプリ」はこれまで通り提供されるが、特典航空券の予約などマイルを活用できる一部の機能は、ミニアプリとして「ANA マイレージクラブアプリ」にも搭載される。2つのアプリは相互連携も行なう。

ECモール本格展開

新たな試みとして、年明けの2023年には、マイルが貯まる・使えるECモールをミニアプリで追加、日本の航空会社として初という本格的なECサービスを提供する。パートナー企業を加えることで、日用品から家電まで品揃えを充実させ、マイルを使う機会を大幅に広げる。

ANA Payはチャージ拡充やQR/タッチ決済対応

さらに2023年春には、決済サービス「ANA Pay」をリニューアル。機能やサービスを、他社のスマホ決済サービスと同等の水準にまで引き上げる。残高のチャージ手段を大幅に拡充し、ANA JCBカード以外の他社クレジットカードや銀行口座、ATMからチャージできるようにするほか、支払手段もQRコード決済に加えてNFCを利用するタッチ決済、バーチャルプリペイドカードの発行・支払いといった機能を追加、ANA Payが使える店舗の拡大も図っていく。

旅行の“ワクワク感”を重視、ANA経済圏を構築

ANAグループは今後、ミニアプリでさまざまなサービスを集約、スーパーアプリを目指すと意気込む「ANA マイレージクラブアプリ」を中心にして、ネットでも街中でもマイルが貯まる・使える場面を増やし“ANA経済圏”を本格的に構築、「マイルで生活ができる世界」の実現を目指すとしている。例えば、スマホ決済やECモールの利用など、日常生活の中でマイルを貯め、貯まったマイルを交換して沖縄旅行に行く、といった世界観が紹介されている。

ネットや日常生活でマイルが貯まる
貯まったマイルを航空券に交換、沖縄旅行
スーパーアプリを目指す

ANA Xでは、コロナ禍を経て、ANAグループとして非航空事業でも大きな事業の柱を作ることが重要だと痛感したとし、リスク回避の意味においても、コロナ禍の収束後も非航空事業に注力する方針。その本格的取り組みの一歩が今回のアプリのリニューアルとなる。

ANAグループの非航空事業で中心的な役割を担うANA Xは、航空事業で培った信頼性を背景に、「失敗を恐れずチャレンジし、地道な努力を重ねていく」(ANA X代表取締役社長の轟木一博氏)としたほか、ユーザーの意見を取り入れながら、随時改善を図っていくとしている。

そのサービスの特徴は、旅行などで航空機を使うマイレージ会員という、ロイヤリティの高い顧客層に向けたものであるとする。旅行や航空機の利用は、根本に「ワクワク感」があると指摘、ECモールでもこだわりの製品をラインナップするなど、ワクワク感を軸に差別化を図っていく方針。

ANA X代表取締役社長の轟木一博氏