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パナソニック、既築住宅で冷凍・冷蔵品の無人受け取りサービス

パナソニック産機システムズは、既築のマンション・住宅団地向けに、冷凍・冷蔵品無人受け取りサービスの実証実験を、神奈川県の3カ所で10月3日より順次開始する。

「受け取り用冷凍・冷蔵ロッカー」を用いた、無人受け取りサービスの実証実験。実施場所は、神奈川県藤沢市の「Fujisawa SST(サスティナブル・スマートタウン)」、横浜市「Tsunashima SST」、横浜市「プラウドシティ日吉」。

実施の背景として、ECサイトの利用拡大とともに、宅配事業者の人員不足および再配達の負担が課題となっていることを挙げている。特に冷凍・冷蔵品は、宅配ボックスなどの置き配を利用できないため、不在の場合は再配達になってしまう。

今回設置する受け取り用冷凍・冷蔵ロッカーは、コロナ禍で需要が高まった非対面食品受け取りニーズへの対応として、'21年1月に受注販売を開始した製品。3温度帯(冷凍・冷蔵・常温)に対応したユニット式ロッカーで、シチュエーションに応じて冷凍・冷蔵・常温のユニットを自由に組み合わせられる。

操作はタッチパネル式で、誰でも簡単に入出庫が可能。クラウド型の遠隔監視機能を搭載しており、入出庫管理や温度管理、遠隔解錠、扉の閉め忘れ検知ができる。

実証実験には、同社が直接交渉した神奈川県の一次産業事業者や食料品を取り扱う全国の小売事業者、計49社が賛同・協力。冷凍・冷蔵ロッカーで受け取り可能な事業者として各地域の居住者に紹介することで、特に一次産業事業者の新たな販売機会の創出と生産品の売り残しによる食品廃棄ロス低減に貢献する。

2つのサービスを提供する予定で、参加する一時産業事業者や小売事業者が扱う地産の新鮮な農作物・海産物を直接ロッカーへ届けるサービスと、佐川急便と他運送会社が再配達時にロッカーに届けるサービスを用意。

これにより、利用者は24時間、都合の良い時間に配達員と非対面で冷凍・冷蔵品を受け取れる。設置後の再配達率の推移や、居住者の満足度などを調査し、受け取りサービスの利便性を検証する。