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マイナポイント登録はPayPayがトップ。ICT総研調査

ICT総研は、マイナポイント利用状況に関する調査結果を8月16日に公開した。この1年で認知度が大幅に向上し、マイナポイント第2弾におけるキャッシュレス決済の登録トップはPayPayとなった。

マイナポイント制度は、マイナンバーカードとキャッシュレス決済の普及促進を目的に総務省が推進する事業。'20年度にはマイナンバーカードとキャッシュレス決済の紐付けでポイントが還元される第1弾を行ない、'22年6月30日に開始した第2弾では、マイナンバーカードの健康保険証としての利用申し込み、公金受取口座の登録を行なうとそれぞれ7,500円分のポイントが還元される。総務省では、第2弾の施策により、国民の約8割に相当する9,500万人分の登録を目指している。

調査の結果、マイナポイントの認知度・理解度については、「内容を把握している」58.9%、「聞いたことはあるが、内容は把握していない」33.8%、「聞いたことがない」7.3%という結果になった。

'20年8月に行なったアンケートの「内容を把握している」36.8%、「聞いたことがない」12.5%に比べ、回答者の認知度・理解度ともに増加していることが分かる。消費者がマイナポイントのプロモーションを目にする機会が増えていることや、第1弾でこの制度を利用したユーザーが存在していることが要因だという。

「現在までにマイナポイントに申し込んだか否か」という質問では、回答者の52.2%が「マイナンバーカードの新規取得等」(マイナンバーカードとキャッシュレス決済の紐付け等)にすでに申し込んだと回答。同様に、今回の第2弾で開始された「健康保険証としての利用申し込み」は、回答者の34.9%が、「公金受取口座の登録」は回答者の31.6%がすでに申し込んだと回答した。

ともに、「マイナンバーカードの新規取得等」と比べてまだ申込者は少ない状況にあるが、マイナポイント第2弾が開始されて実質1カ月間での回答であるため、今後申込者は上昇することが予想されるという。

マイナポイントによる還元を受けるためには、任意のキャッシュレス決済の登録が必要になる。ここで利用されたキャッシュレス決済は、「新規取得等」で27.2%、「健康保険証&公金受取口座」で32.8%と、ともにPayPayがトップとなった。特に第2弾の「健康保険証&公金受取口座」では、およそ3人に1人が登録している状況となっている。また、「新規登録等」、「健康保険証&公金受取口座」ともに、楽天カードが次点、WAONが続く結果となった。

「新規取得等」は'20年度の第1弾の時期から登録を受け付けていたが、第1弾では登録できたものの、今回の第2弾ではマイナポイントへの登録が終了しているキャッシュレス決済が約30サービスあるため、第2弾の新特典利用の際には注意が必要。

また、第2弾新特典の受け付け開始前に、第1弾で登録したキャッシュレス決済を変更することはできるが、健康保険証としての利用申し込みと公金受取口座の登録をそれぞれ別のキャッシュレス決済とすることはできない。

登録者がキャッシュレス決済を選択した理由は、「ふだん利用しているから」が53.8%で最多。「多くのお店で使えると思ったから」19.5%、「登録が簡単そうだと思ったから」15.4%、「信頼できる事業者だと思ったから」11.5%と続く。2年前の調査では、「国からの還元以外の特典が魅力的だから」が22.3%と選択理由として多く挙げられていたが、今回の調査では9.7%に留まっている。

現在、マイナポイントに申し込んでいない回答者に対して、今後の申し込み意向を聞いたところ、「新規取得等」を回答者の26.1%、「健康保険証としての利用申し込み」を回答者の19.7%、「公金受取口座の登録」を回答者の15.2%が今後申し込む意向があるとした。