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渋谷区のデジタル地域通貨「ハチペイ」年内開始

カヤックは、渋谷区が本年度から実施する「デジタル地域通貨事業」を受託し、渋谷区独自のデジタル地域通貨「ハチペイ」と「ハチポ」を年内に提供開始する。8月10日から店舗、企業、施設など区内事業者に向けた加盟店説明会を行なう。

同社がジェーシービー、ポケットチェンジと協働し、渋谷区のデジタル地域通貨事業の総合プロデュースを行なうもの。渋谷区民や来街者へお得さと利便性向上による消費喚起を促し、地域活動などで得られるコミュニティコインの付与により産業振興と地域コミュニティの活性化に貢献する。

キャッシュレス決済アプリ「ハチペイ」と、コミュニティコインアプリ「まちのコイン(コイン名:ハチポ)」の2種類の異なる特性をもつデジタル通貨アプリを活用。デザインには、渋谷区観光協会の公式キャラクター「SHIBUYA♡HACHI」を起用した。まちのコインは2019年9月に神奈川県「SDGsつながりポイント事業」で導入されて以来、現在は18地域に導入されているが、決済アプリとの連携は今回が初。

ハチペイは、クレジットカードや銀行ATMからチャージし、円の代わりに支払いでき、ポイント還元やプレミアム付商品券、割引等の様々なインセンティブが得られるキャッシュレス決済アプリ。決済はQRコード決済とJCBらが開発した「NFCタグ」による非接触型の新決済サービスを利用可能。

ハチポは、換金性がなく、地域のイベントやボランティア活動などでコインを獲得し、お店やイベントでの特別な体験に利用できる。コインの一部をハチペイのポイントに交換したり、ハチペイポイントをコインに還元するなど、ハチペイとハチポの双方を活用することで、お得さと楽しさの相乗効果を狙う。QRコードでコインの取得や利用が可能。

マイナンバーカードの読み取りによる区民認証も可能で、区民に対し、よりお得なキャンペーンも計画している。

今後はハチペイとハチポの利用状況に関わるデータを活用することで、渋谷区が目指すスマートシティの推進にも役立てていく。

ハチペイで利用するNFCタグによる決済は、大日本印刷、ジェーシービー、デジタルガレージが開発した新決済サービス。店舗に設置されたNFCタグにスマートフォンをかざすことで、Webが起動され、表示された画面で決済を完了する。ユーザーが決済金額を入力する決済方法や、表示されたメニューや商品から選択する決済方法等があり、支払いはスマートフォンに登録している支払い方法で決済するため、店頭でカードを財布から出したり、決済アプリやカメラを探して起動したりする必要がない。支払い方法はApple Pay、Google Payに対応し、利用可能なカードブランドは、JCBとAmerican Express。

また、DNPの「DNP NFCタグ認証プラットフォーム」を利用し、タグの複製、URL情報の改ざんや二次使用等による偽造防止と不正使用防止を実現している。