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新築分譲マンションに古本中心の「循環するライブラリ」 買取→管理組合運営費
2022年8月5日 20:00
三井不動産レジデンシャルとバリューブックスは、入居者が読み終えた本を次の読み手に届けることができる「循環するライブラリ」サービスの提供を開始する。2022年秋頃に販売開始予定の分譲マンション「パークホームズ文京本駒込」の共用部ライブラリから導入を開始し、両社の連携を拡大しながら東京 港区など他の計画物件でも展開予定。
古本のバリューブックスと三井不動産レジデンシャルが提携。古本をメインにマンション内に大空間ライブラリを構成するほか、入居者の寄贈による古本の買取金をマンションの管理組合に還元し、サステナブルな組合運営に貢献できるという取り組み。マンション内の蔵書は、バリューブックスが提供する「オンラインライブラリ」で検索し、24時間貸出可能。古本を通じてマンション内のコミュニティ醸成に寄与できるという。
第1号物件となる「パークホームズ文京本駒込」は、「教養に満たされるすまい」をコンセプトに、2層吹抜けの大空間を活用したライブラリを設置。インテリアとしても機能する本棚に、約1,800冊の蔵書を収め、そのうち約1,500冊は古本から選書する。
また、バリューブックスの「古本買取」「古本卸売」の機能を活用し、ライブラリ内の本は3カ月に1度、100冊程度の入替を行ない、本を循環させる。
古本は、入居者の寄贈も受付し、読み終えた本を寄贈するための本棚を設置。この本棚に寄贈された本は、マンション内の入居者が自由に読める期間を設けた後、バリューブックスにて買取する。買取金はマンションの管理組合に還元され、管理組合で活用できる。寄贈された本の冊数や買取金は、定期的に入居者に通知する。
マンション内の蔵書は、バリューブックスの「オンラインライブラリ」で検索、24 時間貸出可能。専用アプリから手続きできるセルフ貸出システムにより、24時間貸出・返却ができる。借りた本は自宅や屋上テラスなど、様々なシーンで読めるほか、入居者同士でお気に入りの書籍のレビューをし合う取り組みなども導入予定としている。
バリューブックスには、一日約2万冊の本が届くが、そのうち値段がつく本は約半数。大半が古紙再生に回るという。こうした状況下で、「本を本のまま活かす」ために両社連携の元、新品の本を置くことが通例だった共用部のライブラリで「古本を活用」する。また、「入居者の読み終えた本をマンションのコミュニティ醸成に活かす」ことも目指し、資源の循環に関わり続ける取り組みとして、「循環するライブラリ」サービスを構築した。
「パークホームズ文京本駒込」は2024年3月に竣工予定の分譲マンション。所在地は、東京都文京区本駒込五丁目 70(地番)で、JR山手線 駒込駅 徒歩6分、東京メトロ南北線 駒込駅 徒歩5分。鉄筋コンクリート造・地上14階建で、総戸数は88戸。