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ソニー、全体像と同時に一部を高フレームレート撮影できるイメージセンサー
2022年7月20日 14:08
ソニーセミコンダクタソリューションズは、撮像画像の全画角出力と特定領域の高速出力を同時に実現するCMOSイメージセンサー「IMX675」をセキュリティカメラやドライブレコーダなどの市場向けに商品化する。
1/3型有効約512万画素のCMOSイメージセンサー。撮像画像の全画素を毎秒最大40フレームで出力すると同時に、任意に設定した特定領域も高速出力できる「Dual Speed Streaming」機能を業界で初めて搭載する。これにより、一台のカメラで、情景の全体像を抑えながら、詳細な情報を捉えたい対象物を高速に認識できる。
例えば、「高速道路の全体像を撮影しながら、走行する車両のナンバープレート表記の認識を高フレームレートで撮影する」や「交差点の全体像と移動する車・人の認識」といった応用を想定。必要な領域のみを高速に読み出すため、全画素を読み出す従来方式よりもデータ量を削減でき、後段のカメラシステムの負荷軽減を図れるとする。
フレームレートについては、全画素は40fpsで縦方向(12.5%)のみ320fpsや、全画素は20fpsで縦方向(25%)を80fpsで撮影、全画素を10fpsとし、縦方向(12.5%)は320fpsなど、柔軟な組み合わせが可能という。
市場としては、セキュリティカメラの他にも、ドライブレコーダー、ウェブカメラなどでの活用を想定している。
独自の積層構造により従来比で約30%の消費電力削減を実現。カメラシステムの放熱部品点数の削減や、システム全体としてのコストダウンなどが図れるという。また、高感度と広いダイナミックレンジを実現する独自技術「STARVIS 2」を採用し、暗所性能を高めている。
8月からサンプル出荷を開始し、サンプル価格は1,518円。