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光を当てると文字や絵が現れるホログラム。スマホで真贋判定
2022年6月30日 09:00
凸版印刷は、スマートフォンのライトのような強い光を当てると、奥行きのある立体的な画像が現れるホログラム「イルミグラム」を開発。6月29日より提供開始する。
偽造品の流通を防ぎたい医薬品、化粧品、高級ブランド品、機械・部品、ライセンスグッズ、金券などの用途に向けたホログラム。イルミグラムは、蛍光灯など通常の可視光下ではぼやけて見え、点光源が当たった時のみ立体的な画像が確認できる。また、現れた立体的な画像は、光源を動かすとその動きを追従する形で動く。これにより、直感的な真贋判定が可能としている。
利用者自身が当てる光源で真贋判定をするため、薄暗い環境などでも安定して判定できる点も特徴。
ホログラムは本物の目印として多くの製品に活用されているが、目視での真贋判定では判別者によって判定基準が曖昧になる場合があるため、ホログラムの見方を購入者に周知する必要があり、また専用のフィルターやアプリを利用する真贋判定方法もあるが事前準備が必要という運用面の課題があるという。
これに対してイルミグラムは、スマートフォンのライトでも画像を浮かび上がらせることができるため、誰でも簡単かつ明確に真贋判定ができるとしている。
他のホログラムや、他の真贋判定サービスとの組み合わせも可能。文字や画像がはっきり視認できる一般的なホログラムと組み合わせることで、デザイン性と、真贋判定の容易さを両立できる。
また、凸版印刷が提供する、パステル調の構造色を発色するホログラム「Secure Color」や、90度回転させるとネガポジ反転する「S-White」など、既存のホログラム製造技術と組み合わせることで、より高い意匠性と複数の確認方法を併用できる。そのほか、スマートフォンを用いてIDを読み取り、正規品かを確認できるサービス「ID-NEX」との連携も可能。
価格は1枚5円~/100万枚製造時で、サイズやデザイン、他技術との組み合わせなどにより変動する。
今後凸版印刷では、ホログラムをはじめとした様々なセキュアソリューションをグローバル市場に展開し、2030年までに関連受注含め10億円の売上を目指す。