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カルビー、じゃがいもの皮から肌のうるおいを守る成分

カルビーは、じゃがいもの皮から抽出した成分「ポテトセラミド」が、皮膚のうるおいを守るバリア機能の改善に作用するなどの有効性があることを確認したと発表した。未利用資源であるじゃがいもの皮から新たな価値を創出し、産業廃棄物の削減も目指す。研究成果の論文は、査読付きの学術誌「薬理と治療」に掲載された。

カルビーは2013年に、じゃがいもの皮に機能性成分の「ポテトセラミド」が多く含まれることを発見していた。今回の研究により、ポテトセラミドが、皮膚の最外層の角層のうるおいを守る「バリア機能」の改善に有効であることが明らかになった。

ポテトセラミドは、じゃがいも由来のグルコシルセラミドのことで、じゃがいもの皮には100gあたり約20mgのグルコシルセラミドが含まれる。現在、植物由来のグルコシルセラミドとして、米やこんにゃく、パイナップル由来のものを健常者が経口摂取する(口から食べる)と、皮膚バリア機能が改善されることが報告されており、注目が集まっている。

研究では、肌の乾燥を自覚する日本人がポテトセラミド含有ソフトカプセルを12週間摂取し、肌機能に影響を及ぼすかどうかが調べられた。この結果、ポテトセラミドの摂取により肌(実験は頬)から失われる水分量が有意に抑制され、「肌のうるおいを守る効果」が確認できたという。また、皮膚の弾力の維持についても寄与することが明らかになった。ほかにも、総合的な肌の状態について体感性の評価が高く、肌の状態の改善を「実感できる」としている。

これらのことから、ポテトセラミドは肌のうるおいを守り、弾力を維持し、その改善を実感できる、と結論付けた。ポテトセラミドは、注目が集まっている新たなセラミドの供給源としても期待できるという。

カルビーでは今後、健康的な肌の状態の維持や生活の質の向上につながるような商品開発に応用していくとしている。