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QR決済の利用率がFeliCaを初めて上回る。キャッシュレス派61%

サービス利用率

インフキュリオンは、全国の16~69歳男女20,000人を対象に「決済動向2022年4月調査」を実施した。

調査によると、QRコード決済の利用率が全体で57%となり、FeliCa型電子マネー(利用率56%)を初めて上回った。また、2021年12月から利用率を調査しているBNPL(後払いサービス)は11%の利用率と、すでにブランドプリペイド(利用率5%)をしのぐ勢いとなっている。

個別サービスの利用率推移では、 楽天カードとPayPayの利用が引き続き拡大しているほか、ネットプロテクションズの後払いサービス「NP後払い」も6%と躍進した。ブランドデビット首位の楽天銀行は利用を拡大しているものの、ブランドプリペイド首位のau PAYプリペイドカードは減少傾向にある。

個別キャッシュレスサービス利用率と直近2年間の増減

カテゴリー別に利用者の男女構成比を見ると、ブランドデビットやブランドプリペイドの利用者は男性の比率が高く、一方でBNPLの利用者は60%が女性となった。

カテゴリー別 利用者の男女構成比

年齢別に利用率を見ると、クレジットカードやFeliCa型電子マネーは60~69歳が最も利用しており、ブランドデビットやBNPLは若年層の利用率が高い傾向となった。また、QRコード決済アプリは若年層~60歳台まで、幅広い年代に利用されている。

各カテゴリーの年齢階層別の利用率

2021年との比較による各サービスの利用増減は、QRコード決済が60%の人が増加し、現金の利用は41%の人が減少したと回答。中でも現金は、13%の人が「かなり減った」としている。

2021年と比較した利用増減

業種別の決済方法については、医療分野での支払いは現金が多数でキャッシュレス化に遅れがあり、QRコード決済はファストフード・ドラッグストア・コンビニで多く利用される傾向にあることがわかった。また、家電量販店・百貨店・衣料品店では、クレジットカードでの支払いが多数となった。

各業種における決済方法

そして、消費者を「現金派」と「キャッシュレス派」に分類すると、キャッシュレス派が61%と多数派となった。2019年の調査と比較すると現金派は大幅に減少しており、インフキュリオンでは「コロナ禍などを経て現金派が減少したことがうかがえる」としている。地域別では、現金派が西日本地域で多い傾向となった。

「現金派」と「キャッシュレス派」の比率。過去一年での利用回数が最も多い決済手段によって分類
2019年との「現金派」と「キャッシュレス派」の比率の比較
地域別のキャッシュレス傾向

BNPLの利用は若年層の女性が多く、特に16~19歳が最多で24%、続いて20~29歳で20%となっている。クレジットカードと併用してBNPLを利用している理由については、「クレジットカードをあまり利用したくない」という人が多く、次いで「カード番号を入力したくない」「好きなタイミングで払いたい」との声が出た。

BNPL利用率 性別・年代別の利用動向
クレジットカードと併用している人のBNPLの利用理由