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国会図書館、民間の電子書籍の収集開始 有償・DRM付きも

オンライン資料収集制度(eデポ)のチラシ

国立国会図書館は、関連する法改正を受けて、電子書籍の収集を本格的に開始する。商業出版の電子書籍も国立国会図書館への提供が義務付けられる。対応は2023年1月1日から。

国立国会図書館法の一部改正に伴い、これまで国立国会図書館への提供(納本)が免除されていた、有償やDRMが付く電子書籍・電子雑誌も、提供が義務付けられるようになる。すでに、民間の電子書籍・電子雑誌でも、無償かつDRMが付かないものについては、2013年から収集が行なわれている。

改正法は2023年(令和5年)1月1日に施行される。施行日以降に出版された電子書籍を対象に、同日から収集が開始される。収集方法は、申告されたURLに対する自動収集のほか、国立国会図書館への送信、物理メディア(DVD-R)での送付の3種類。

収集対象

新たな収集の対象になるものは、ISBN、ISSN、DOIといった特定コードが付与されたもの、またはPDF、EPUB、DAISYといった特定フォーマットで作成されたもの。併せてメタデータ(題名、作成者、出版者、出版日、版、コード、URL)も収集される。DRM付きで流通している場合でも、DRM無しの状態のファイルを収集する。

除外されるもの

収集から除外されるのは、現行同様に、機密扱いのもの、簡易なもの、納本済み出版物と同一のもの、長期間にわたり利用可能であり消去されないと認められるもの(大学や研究機関の「リポジトリ」収録コンテンツ)。企業が運営するリポジトリを収集除外と認める際は、国立国会図書館が審査を行ない、コンテンツが散逸しないよう覚書などが交わされる。収集から除外されたリポジトリ収録コンテンツについては、必要に応じて利用権契約を締結、国立国会図書館内で利用できるようにする。

閲覧方法

収集・保存されたものは国立国会図書館の施設内の端末にて、デジタルコレクションの中で閲覧可能。端末からの利用では、同じ資料を同時に閲覧できるのは1名のみという同時閲覧制御を行なう。館内の各種検索サービスの対象になるほか、販売サイトなどへの案内も行なう。インターネット上での公開は、権利者から許諾を得た場合のみになる。複写サービスにも著作権法の範囲で対応する予定。

オンライン資料収集制度を拡大

国立国会図書館は、有形の出版物の納本制度に従い収集を行なっているほか、公的機関のWebサイト・オンライン資料についても「インターネット資料」として収集している。今回の法改正は、民間が発行する電子書籍・電子雑誌を対象にしたオンライン資料収集制度(eデポ)の内容を本格化させるもので、従来は「無償・DRMなし」に限っていたものを、有形の出版物と同様になるよう、対象を広げる形。無償・DRMあり、有償・DRMなし、有償・DRMあり、という免除されていた3群が追加される。