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高さ225m「東急歌舞伎町タワー」23年4月開業。エンタメ×ホテルで“好きを極める”

新宿歌舞伎町で開発が進められている「東急歌舞伎町タワー」が、2023年4月に開業する。映画館・劇場・ライブホールなどのエンターテインメント施設およびホテルからなる、地上48階・地下5階・塔屋1階、約225mの超高層複合施設。

開発の事業主体は東急および東急レクリエーション。2014年12月に閉館した「新宿TOKYU MILANO」跡地にて開発が進められている。竣工は2023年1月11日を予定し、同年3月に西武新宿駅前通り・計画地周辺区道整備工事が完了する計画。施設による新たな都市観光拠点の創出のほか、歌舞伎町へのダイレクトアクセスを可能とする空港連絡バスルート形成による、インバウンドも含めた観光客のアクセス性向上も見込む。

外観イメージ
シネシティ広場(旧称:コマ劇場前広場)から(4月16日撮影)
西武新宿線側から(4月16日撮影)
靖国通りから(4月16日撮影)

施設のキーワードとして「好きを極める」を掲げており、エンターテインメント施設とホテルをそれぞれ運営するのではなく、ホテルにコラボレーションルームなどを用意し、イベント等のアーカイブ配信や、その部屋だけの特別なメッセージをアーティストからもらえたり、そこでしか手に入らないグッズ購入ができたりといった体験の提供を計画する。

イベント開催イメージ
シネシティ広場側の屋外ビジョン

施設構成は、地下1階から地下4階がライブホール、6階から8階が劇場、9階から10階が映画館、17階から47階がホテル&レストラン。1階から5階までは店舗等を展開する。

ライブホールは、1,500名のキャパシティをもつ「Zepp Shinjuku(TOKYO)」。これまでのZeppホールよりもコンパクトなサイズ感で、アーティストとの距離が近いことを特徴とする。また、ステージ後方、客席両サイドおよび後方に設置する360度LEDビジョンにより、これまでとは一味違った演出、ライブ体験ができるとしている。

ライブホールイメージパース
階段イメージパース
ドリンクカウンターイメージパース
ライブホール 工事現場写真

劇場は、歌舞伎町と共に発展した新宿ミラノ座の名前を継承した名称「THEATER MILANO-Za」として展開。1階席から3階席まであり、座席数は約900席。演劇や映像のほか、着席スタイルの音楽イベントでの利用も想定する。幅広い演出に対応可能な自由度の高い舞台特殊設備や可変性に優れた客席を特徴としている。

劇場イメージパース
劇場 工事現場写真

客席内の壁面にはフルカラー対応のLED照明を設置。演目に合わせて色を染めることができ、開演前から演目の世界に浸れるような演出ができるとしている。

劇場イメージパース(RED)

ホワイエのデザインは、「抑えきれない衝動」×「都市の中の広場」をコンセプトに、「劇場空間から生まれるアーティストや観客の衝動が、都市の中の広場にあふれ出るさま」を表現している。

ホワイエイメージパース

また、西新宿の景色を一望しなからお酒やソフトドリンク、軽食を楽しめるカフェ&バーを併設する。

カフェ&バーイメージパース

ロゴは、観客・アーティスト・スタッフなど様々な人のつながりを、漢字の「人」を組み合わせたTHEATER MILANO-Zaの「M」で表現。また、歌舞伎劇場を誘致したいという先人の思いを、歌舞伎の隈取をイメージしてデザインすることで表現している。

映画館は、東急が展開する「109シネマズ」の新ブランド「109シネマズプレミアム」として開業する。一般的なシネマでは1,600席以上はとれる広さながら、8スクリーン・752席とゆとりを持たせ、A席とS席の2種類のプレミアムシートにて展開する。

シアター内は映画に集中できる空間とするため、モノトーンのシンプルなデザインを採用。ノイズの反射を抑えた音響設計や、幅広い演目に対応するスクリーン前方の舞台を特徴とする。

シアター内イメージパース

また、新宿エリア初の3面ワイドビューシアター「ScreenX」を導入。映画にとどまらない多様なエンターテインメントコンテンツを提供する。

ScreenX イメージパース

一般的なシネコンのロビーとは異なる、鑑賞者専用のラウンジスペースを設置。歌舞伎町の街の色を感じさせるようなアイテムやアートをちりばめた空間とし、名作のワンシーンを感じさせるようなイスなどを配置するといった演出も行なう。

ロビーラウンジイメージパース
映画館 工事現場

ホテルは、「HOTEL GROOVE SHINJUKU(ホテル グルーヴ 新宿)」と「BELLUSTAR TOKYO(ベルスター 東京)」の、趣の異なる2つのブランドを展開。

ホテル グルーヴ 新宿は「エンターテインメント施設・まちと繋がるホテル」をコンセプトとしたブランド。18階から38階で展開する。

東急歌舞伎町タワー内にある各エンターテインメント施設で得た感動や喜びなどの余韻に浸れる空間づくりを目指した客室とし、映像などによって新宿・歌舞伎町で生まれるアート・音楽などの文化やライブ配信を体験できるとしている。客室数は538室、客室面積は22m2から60m2

客室(ダブル32m2)イメージパース

GROOVEという名称は、各エンターテインメント施設や新宿のまちと呼応した高揚感に包まれるよう、魅力ある音楽を意味する言葉からとっており、ロゴは新宿のまちが刻むリズム感をレコード盤で、歌舞伎町の多様性や様々な出会いを多彩な色で表現している。

エンターテインメント施設とホテルの結節点となる17階には、テラス・パーティールームなどを備えた、社交場としての役割を果たすレストラン&バーを設置する。

レストラン(17階)イメージパース
バー(17階)イメージパース
17階テラスからの眺望

ベルスター 東京は「天空のラグジュアリーホテル」をコンセプトに、39階から47階で展開。上層階にはレストランやスパを用意する。

名称は、ラテン語の「BELLUS(美しい)」と「STAR(星)」を組み合わせた、“美しく輝く星”としての「BELLUSTAR」。グローバルホテルのブランドを活用するのではなく日本のホテルとして、最上級の空間づくりとおもてなしができるホテルを創造するとしている。客室数は97室、客室面積は42m2から88m2で、上層階は115m2から270m2

標準客室(54m2)イメージパース (C)CGworks Inc.
レストラン(45階)イメージパース
バー(45階)イメージパース
45階からの眺望(奥にスカイツリー)
45階からの眺望(国立競技場方面)
45階からの眺望(新宿方面)

ロゴは、最も美しい曲線と言われる黄金螺旋を組み合わせた中に、星が瞬き輝きだすことを表現している。

東急歌舞伎町タワーの所在地は、東京都新宿区歌舞伎町一丁目29番1、同番3。敷地面積4,603.74m2、建築面積約3,600m2、延床面積約87,400m2。外装デザインは永山祐子建築設計。