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亀戸の大型商業施設「カメイドクロック」を見てきた。4月28日開業
2022年4月26日 08:00
東京都江東区亀戸に、野村不動産グループのフラッグシップ商業施設「KAMEIDO CLOCK(カメイドクロック)」が、4月28日に開業する。野村不動産は、開業を前にメディア向け内覧会を実施した。
所在地は東京都江東区亀戸6-31-6で、2016年に閉館した「サンストリート亀戸」の跡地。さらにさかのぼると、1939年から1993年まで、第二精工舎(現・セイコーインスツル)の東京工場があった。
延床面積は約58,000m2で、店舗数は136店舗。地上6階、地下1階で、商業施設は地下1階から地上4階、5階と6階は約300台の駐車場が設置される。また、25階建・934戸のマンション「プラウドタワー亀戸クロス」が隣接し、カメイドクロックとマンションはデッキで接続する。
カメイドクロックで目指したのは、客のニーズをワンストップで満たせる商業施設。スーパー、アパレル、家電、スポーツ、書店などの大型店がテナントとして入居するほか、健康の悩みをサポートする「近未来健康サポートステーション ドクターズスクエア」を設置する。
地下1階では、「地域 No.1“食”市場」をうたう「カメクロマルシェ」を展開。約600坪のスーパーマーケット・ライフのほか、鮮魚店、精肉店、惣菜やスイーツを取り扱う店舗などが出店する。「気分に合わせてスーパーと専門店が選べる、すべてが完結するフロア」としている。
鮮魚店は、商業施設初出店となる「本庄鮮魚」。豊洲市場を中心に、新潟県能生漁港や千葉県銚子漁港、相模湾の朝どれなどの産地直送の魚を販売する。
そのほかの専門店は、江東区発の店舗と、関東初出店となる京都発のベーカリー「グランディール」などが共存。亀戸の下町情緒とニューカルチャーの融合を狙いとしたテナントを誘致している。
地下1階には、購入した惣菜をその場で食べられるよう、50席のイートイン席を設けている。
飲食ゾーンは、1階で「カメクロ横丁」、4階で「アソビバ!フードパーク」を展開する。
カメクロ横丁は270席のフードホール。カメイドクロックのメインエントランスを入ってすぐの場所に位置し、隣接するマンション側に路面店としても展開する。
通常、カメイドクロックと同規模のショッピングセンターでは、1階の路面店では物販を行なうことが多いという。これに対してカメイドクロックでは、亀戸には活気ある食文化のコンテンツは外せないという考えからカメクロ横丁を設置。複数の店をはしごしながらお酒と食事を楽しめる場所となることを目指す。
4階のアソビバ!フードパークは、約540席のフードコート。ファミリー層をターゲットとした、マクドナルド、大阪王将、ケンタッキーフライドチキン、ペッパーランチなど9店舗が出店する。
フードコート内には、小さな子供連れでも利用しやすいよう、靴を脱いで利用する小上がり席があるほか、フードコートに隣接する形でキッズパークを設けている。
地域共生をテーマとした街づくり
野村不動産グループが目指す街づくり構想として「BE UNITED構想」がある。街を開くことで始まるオープン型コミュニティにより、共創する街づくりを目指すというもの。
カメイドクロックおよび隣接するマンション「プラウドタワー亀戸クロス」においては、東西南北を貫通する通路や、キッチンカー出店やイベント実施が可能な「カメクロプラザ」、ステージを設けた地域のイベントを実施できる「カメクロステージ」といった広場を設置。屋内には室内イベントが可能な吹き抜け空間「カメクロコート」を設置し、カメクロステージとカメクロコートで室内外のイベント空間を連携させることもできる。
地域共生型街づくりへの取り組みの1つとして、商業施設初のeスポーツチーム「カメイドタートルズ」を発足。カメイドタートルズメンバーは4階に設けられたスタジオ「カメスポ」を拠点に練習を行なう。
また、カメイドクロック内でのローカル大会や公式大会などへ参加し、eスポーツを通じた施設や街の認知度向上および普及活動、地域イベントへの参加など地域貢献活動を行なう。大会出場やイベント出演、ゲーム配信を通じて、スキルを磨き、地元のスターチームを創り上げていくとともに、地域の応援団員となって、地元を盛り上げていくことを目標としている。
地域共生の取り組みとしてはそのほか、カメイドクロック内に施設・地域の情報発信拠点「カメテレ」と、コミュニティスペース「カメラボ」を設置している。
カメテレはカメイドクロックの公式YouTubeチャンネルで、施設内に撮影・編集スタジオを設けている。
カメラボでは、開業直後は出店テナントによるワークショップなど、来店客との接点となるイベントを実施。6月からは一般利用の予約を開始し、昔ながらの公民館のように、地域の人が主導するイベントが行なわれることによる、人同士のつながり・交流を生み出す場となることを目指す。
プラウドタワー亀戸クロス内にシェアオフィスやコミュニティスペース
隣接するプラウドタワー亀戸クロス ゲートタワー1階に、CCCと野村不動産の協働による「SHARE LOUNGE 亀戸 with H1T」を設置。カフェとしても、ワークスペースとしても利用できるラウンジや、ボックス型ワークスペースを備える。個人利用が可能で、通常プランの料金は60分1,100円。
ゲートタワー4階には、BE UNITED構想を支える活動「Be ACTO亀戸」の活動拠点「まちのリビング」を設置。居住者のみならず、Be ACTO会員なら誰でも利用できるコミュニティスペースおよびワークスペースとして展開する。まちのリビング内には、ダイニング&キッチン、ラウンジ、キッズスペース、ワーク&スタディスペース、アトリエが用意されている。
カメイドクロックの商圏は、1次商圏が自転車圏となる約24万人、2次商圏が東側の大型商業施設空白地帯を含む97万人。