ニュース

箱根のホテル一室を購入して貸出。民泊新法を活用した新事業

サンケイビルと東急不動産は、民泊新法を活用した日本初のホテルレジデンス事業「箱根仙石原ホテルコンドミニアム・ホテルレジデンス(仮称)」を開発する。一般販売は2022年6月、竣工・引き渡しは2023年秋を予定。

オーナー(購入者)がラグジュアリーホテルの一室を所有し、運営会社と賃貸借契約を締結。自身が利用しない日を、運営会社に客室として提供することで賃貸収入を得るというスキーム。賃貸収入は、稼働状況によって変動する。

2018年6月に施行された「住宅宿泊事業法(通称:民泊新法)」に基づいて企画。1969年に箱根彫刻の森美術館を開設して以来、長く箱根観光の一翼を担ってきたフジサンケイグループの一員であるサンケイビルと、会員制リゾート「東急ハーヴェストクラブ」を展開する東急不動産が共同で開発した。

総室数は63室で、内訳はホテルコンドミニアムが38室、ホテルレジデンスが25室。全室スイート仕様で、各居室はいずれも浴室・キッチンを備える。ホテルレジデンスには洗濯機を用意。広さは約50~80m2台で、最大4~6名宿泊できる。

ホテルコンドミニアムでは、オーナー自身が利用しない日を所定の手続きに従って、運営会社に客室として提供。運営会社が客室を、一般利用客へ販売する。オーナーは年間100日を上限に、オーナー特別料金で自己利用が可能。

ホテルレジデンスは、年間180日を上限に宿泊施設として提供できる。民泊新法に基づき、運営会社が宿泊施設として一般利用客へ販売。オーナーは、残りの185日間を無料で自己利用できる(アメニティ等別)。

エントランスから続くラウンジでは、窓の外に広がる箱根の大自然と木の質感を活かした空間でのウェルカムサービスが受けられる。箱根の自然をモチーフにデザインされた中庭や、ファイヤープレイスでの開放的な寛ぎと憩いのひとときを提供する。建物内には、彫刻の森美術館のキュレーターが監修する芸術作品の展示を計画。

環境への負荷低減を目指し、屋上に太陽光パネルを設置し、建物共用部の電力をまかなう。電気自動車の充電スタンド設置や現地石材の再利用、自然を一体化した温浴空間を設置するなど、景観・環境に配慮した計画としている。

所在地は、神奈川県足柄下郡箱根町仙石原29-1。アクセスは、箱根登山バス「仙石原小学校前」徒歩1分。構造は、本館が地上4階、温泉棟が地上1階、地下1階。敷地面積は約6,746m2、延床面積は約6,272m2