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新九段会館の名称は「九段会館テラス」
2022年4月4日 14:41
東急不動産と鹿島建設は、旧九段会館を一部保存しながら建て替えるプロジェクトの施設名称を「九段会館テラス(KUDAN-KAIKAN TERRACE)」に決定した。7月竣工予定。
登録有形文化財建造物である旧九段会館を一部保存しながら建て替える「(仮称)九段南一丁目プロジェクト」として進められている施設。名称には、九段会館テラスは北の丸公園とお濠に面していることから北の丸公園の緑を借景にするテラスとしての意味と、「旧九段会館」を再度“照らす”という意味が込められている。
プロジェクトでは、歴史的建造物を“活きたスペース”として保存復原し、現代建築と融合させたレトロモダンな場づくりを目指している。帝冠様式を最も表している建物北側と東側部分はL字状に保存し、保存部分と新築部分の境界線はあえて切り分けずに融合するデザインを採用している。そのほか、中間免震対策や劣化したコンクリートの補修対策等による、安心・安全な保存活用に取り組んでいる。
名称のほか、地下1階から5階の低層階に設置されるシェアオフィスや店舗などの付帯施設構成と、その概要についても決定した。
地下1階および1階には、東急不動産が展開する会員制シェアオフィス「ビジネスエアポート九段下」を設置。また、健康なコミュニティを創造する食堂「九段食堂 KUDAN-SHOKUDO for the Public Good」を、ビジネスエアポート九段下の地下1階部分に併設する。地下1階にはそのほか、「Business-Airport Café」が設置される。
九段食堂の飲食ゾーン「Terrace Lounge」は、ビジネスエアポート会員以外も利用可能。オフィスワーカーや近隣の人のコミュニケーションの場として活用されることを見込む。九段食堂の運営は「MONOSUS 社食研」。
2階から4階には、旧九段会館の歴史を受け継ぐ2つの宴会場と、8つの会議室から構成される「九段会館テラスコンファレンス&バンケット」、および旧九段会館の雰囲気を活かした小規模オフィス「九段会館テラス Classic Office」を設置する。
九段会館テラスコンファレンス&バンケットはインフィールドが運営。宴会場と会議室は創建時の姿を復原し、施設全体をレトロモダンに統一している。2つの宴会場は歴史的建物での結婚式運営の実績があるバリューマネジメントと提携し、クラシカルで重厚な雰囲気の中での結婚式をプロデュースする。
九段会館テラス Classic Officeには、約20〜80坪の小規模オフィスを用意。2階と3階の保存部分は、旧九段会館の雰囲気が感じられるよう、あえて天井を貼らず高さのある昔ながらの窓面を活かした空間としている。
そのほか、地下1階に4診療科と薬局からなるクリニックモール、1階と5階に飲食店舗やコンビニエンスストアを設置する。
所在地は東京都千代⽥区九段南1-6-5。規模は地下3階・地上17階、高さ約74.9m、敷地面積約8,765m2、延床面積約68,036m2。