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ミズノ、5mで歩くだけで歩行タイプを分析できる「Motion DNA」
2022年3月25日 12:41
ミズノは、スポーツで培った技術を生かして、“アクティブにな暮らし”に活かしていく「POWERED LIFE」を推進するため、新たな歩行判定システム「Motion DNA」を開発した。また、スポーツで培った技術を日常生活向けの製品に展開する「MIZUNO ADAPT」も強化していく。Motion DNAは、ミズノ直営店などに設置し、シューズ選びやトレーニング方針の策定などに活用していく。
歩行を分析「Motion DNA」
ミズノは、歩行動作を科学的に判定する基幹理論「Motion DNA」と測定システムを開発した。大阪府立大学 地域保健学域 岩田晃教授とミズノによる共同研究で、歩行のタイプが4つに分類できることや、タイプによって歩行時に使用する身体部位や使い方が違うことがわかったという。
Motion DNAは、ミズノと大阪府立大学が、独自開発した立位姿勢測定システムとアプリケーションにより、専門的な機器や技術を使用せずに、骨盤の傾きと膝の角度を高精度・短時間で測定できる。測定用ベルトとマーカーを各部位に装着した状態で身体の側面から撮影し、アプリケーションに取り込み歩行タイプを推定する。
5m歩くだけで、歩行タイプなどを測定可能。内容としては速度と歩幅、足の動きなどを取得しており、同性の世代平均に対する自分の歩行傾向などを確認できる。各人の歩行能力と歩行タイプを分析することで、人それぞれに適したシューズを提案するなど、商品やサービスに活用していく。
なお、4タイプに分けられるが、このタイプは歩行能力や運動能力の優劣を示すものではないという。
Motion DNAは、MIZUNO TOKYO(6F)とMIZUNO OSAKA CHAYAMACHI(3F)で3月25日から来店者に開放。靴選びやトレーニングなどに活用し、ミズノ直営店を中心に順次拡大していく。
スポーツから日常生活「MIZUNO ADAPT」
また、スポーツで培ったテクノロジーを活用し、日常生活をサポートする製品設計コンセプト「MIZUNO ADAPT」を開発した。MIZUNO ADAPTを採用したウェアやトレーニンググッズなどを3月25日から順次発売する。
4月末に発売する「ミズノパワーアシストスーツ」は、ウェアと一体型になったアシストスーツ。着用して荷物を持ち上げる動作をした場合、腰の筋(脊柱起立筋)の負担を約15%軽減できるという。
そのため、荷物の農作業や倉庫作業などの現場における荷降ろし等の作業負荷軽減が期待される。また、「非電動式」で、約3.2kgと軽量であることも特徴。動力に電気が不要なため、毎日着やすく、運用の負荷も軽減できるとする。
2019年6月に発売済みの「ル・プリエスクワットみまもり」もMIZUNO ADAPTに沿った製品。スクワット運動をやサポートする“イス“型デバイスで、スクワットの上下運動時に使用を検知し、インターネットを通じてアプリに使用データを送信。使用頻度やスクワットの回数を記録することがでできる。累計販売台数は3万台で、コロナ禍による外出機会の減少による運動不足解消などを図れるとする。
ミズノ ライフ&ヘルス事業部は、ウォーキングシューズやアンダーウエア、運動プログラムなどを展開しているが、健康志向の高まりを背景に業績を拡大している。2021年度は売上120億円(予想)、2025年度には「POWERED LIFE」関連事業を含め170億円の売上を目指す。