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渋谷駅東側で41階タワー2棟の大規模再開発。「渋谷エリア最大」
2022年3月24日 14:41
渋谷駅の東側エリアで、2つの地上41階建のビルなどからなる複合開発「Shibuya REGENERATION Project」がスタートする。東京建物による渋谷二丁目西地区再開発プロジェクトで、3月24日に東京都と渋谷区より都市計画決定の告示を受けた。2029年の竣工を目指し、計画内容の具体化を進める。
「Shibuya REGENERATION Project」と題したプロジェクトは、(仮称)渋谷二丁目西地区第一種市街地再開発事業(A街区およびB街区)と任意の共同建て替え事業(C街区)の2つの事業で構成される。
計画地は渋谷駅の東側で、青山通りや六本木通りなどの幹線道路に面した交通利便性の高い立地となる。区域面積は約2.9ha、敷地面積は約18,800m2、延床面積の合計は約322,200m2で、敷地面積と延床面積において「渋谷エリア最大規模の計画」としている。
A街区は、地上5階、高さ約50mの店舗など。B街区は地上41階、地下4階で、高さは約208m。事務所・店舗・ホテル・人材育成拠点・バスターミナル・熱源機械室・駐車場などを予定している。C街区は地上41階、地下2階で、高さは約175m。住宅・生活支援施設・駐車場となる。
プロジェクトでは、渋谷の広域交通機能の強化や、東口エリアにまちの広がりを生む都市基盤整備や、防災対応力強化なども予定している。
広域交通の強化に向け、バスターミナルを整備。渋谷駅周辺における大規模な敷地面積や首都高速出入口との近接した立地を活かし、約5バース(付帯施設を含めて約5,000m2)のバスターミナルを整備する。空港リムジンバスや、高速乗合バスのほか、乗降・待機場所が不足している観光バスの受け入れを予定している。
また、A・B・C街区を繋ぐデッキを設置。渋谷駅から周辺市街地への歩行者のスムーズな回遊を促す歩行者ネットワークを整備する。金王坂歩道橋は、青山通り横断デッキとして架け替え、幅員の拡幅(約2m→約8m)とバリアフリー動線を整備する。さらに、宮益坂の新たなにぎわいの核となる上空広場を創出する。
さらに、STEAM人材を安定的に輩出する人材育成拠点(約4,500m2)を整備。B街区には、観光客やビジネスニーズでの短期滞在の需要を満たす、国際水準の宿泊施設を中低層階に配置する。
C街区には外国人ビジネスワーカー等の中長期滞在の需要を満たす、国際水準の居住施設(賃貸住宅約12,000m2)も整備する。
防災対応として、帰宅困難者に対し、屋内の一時滞在施設(約1,570名受け入れ可能)や、屋外の一時滞留スペースを確保。また、バスターミナルを活用した災害時の物資輸送や都市間の代替輸送の対応等を検討する。自立・分散型エネルギーシステムとして地域冷暖房施設(DHC)も導入する。
本体工事着工は2025年度を予定。竣工は2029年度で、A・B・C街区同時竣工を想定している。