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CO2で野菜の鮮度を保つエステー「新鮮番」 冷蔵庫に置くだけ

エステーは、冷蔵庫の野菜室に置くことで野菜の鮮度を保つ鮮度保持剤「新鮮番」を4月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は437円。

野菜は収穫後も呼吸をするため、冷蔵庫の中でも水分や自身の栄養素を消費しながら老化を続けてしまう。新鮮番は、炭酸水素塩、有機酸からなる炭酸ガス発生剤を使用し、野菜から出る水分を吸収することで「炭酸ガス(CO2)」を発生。庫内を低酸素状態にすることで野菜の呼吸を抑えるもの。これにより野菜の代謝を抑え、野菜が眠ったような状態にすることで鮮度を保ち、最新の冷蔵庫に搭載されているものと同等の機能を実現する。

商品パッケージ

炭酸ガスは保存用のポリ袋なども透過するため、設置後約2時間後には有効濃度に達する。設置は野菜室の上段下段どちらでも効果が同じで、野菜室が無い場合には野菜のそばに置くことで効果を発揮する。効果は約3カ月。

効果は野菜によっても異なる。レタスやほうれん草、小松菜などの葉物野菜やキュウリ、トマトなどは呼吸量が多く老化が早いため、そうした野菜類には効果が高いという。逆に大根や人参など根菜類は元々呼吸量が少なく老化も遅いため効果は少なくなる。

1例としてほうれん草を1週間野菜室に保管した場合、新鮮番がないものは全体的にしなびているが、新鮮番ありのものは鮮度を保っているという。鮮度の保持は野菜によって異なるが、概ね1週間程度は長く鮮度を保てるとしている。

1週間保管したほうれん草の例
他の野菜の例。野菜に含まれる僅かな水分量の差が鮮度の維持に大きく影響する

コロナ禍で自炊の機会が増加したことから、自宅で野菜を積極的に食べる機会が増えている一方、鮮度低下によってそのまま捨ててしまう「直接廃棄」の確率は野菜類が47.7%と最も高いという。同社は新鮮番により野菜の鮮度を維持しやすくすることで、フードロスの解決にも貢献していくという。初年度販売目標は50万個。