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アップル“最高峰”、iPhone SEや新デスクトップ「Mac Studio」発表
2022年3月9日 03:59
アップルは9日、新製品発表会「PeekPerformance」(最高峰)を開催し、新型の「iPhone SE」やM1チップ搭載の「iPad Air」を発表。Macについても新チップ「M1 Ultra」搭載のデスクトップ新シリーズ「Mac Studio」を発表した。3月18日から順次発売する。
iPhone SE(第3世代)
iPhone SEは第3世代にアップグレードし、iPhone 13と同様の「A15 Bionic」を搭載。5Gにも対応する。価格は57,800円からで、64GB、128GB、256GBで展開する「最もお手頃(affordable)なiPhone」となる。
ディスプレイは4.7型で、画面下には指紋認証のTouch ID対応のホームボタンを備えている。A15 Bionicの搭載によりバッテリー駆動時間を延長するとともに、アプリ起動や負荷の高い作業処理のパフォーマンスを向上している。Qi規格の充電器を使ったワイヤレス充電にも対応する。
カメラは1,200万画素で、スマートHDR 4、フォトグラフスタイル、Deep Fusion、ポートレートモードなどに対応。機械学習機能を使って、写真をピクセル単位で処理し、質感、細部、ノイズを最適化する。オンデバイスSiriにより、プライバシーを保護したまま音声で操作が可能となる。接続端子はLightning。
Mac Studio登場
新たなデスクトップ機のMac「Mac Studio」も登場。新開発チップの「M1 Ultra」を搭載し、「Mac Proより90%高速」とする。3月18日から発売し、価格は249,800円から。また組み合わせて利用するA13 Bionic搭載のディスプレイ「Apple Studio Display」も用意している。
1枚のアルミニウムの押出加工で作られ、19.7cm四方の設置スペース、9.5mmの高さのデスクトップMac。ディスプレイの下に設置することを想定しており、前面に2つUSB-CポートやSDカードスロットを備えている。
CPUは、M1 Maxもしくは新開発のM1 Ultraを選択可能。M1 Max搭載Mac Studioは、10コアプロセッサ搭載の27インチiMacよりも最大2.5倍高速なCPUパフォーマンスで、M1 Ultraは約3.8倍高速とする。M1 UltraはM1 Maxを土台としながら、2つのM1 Maxチップのダイを相互接続した「UltraFusionアーキテクチャ」を採用。パーソナルコンピュータ用チップでは史上最多という1,140億個のトランジスタを搭載する。
Apple、M1 Maxのダイを2基連結したモンスターCPU「M1 Ultra」
M1 Ultra搭載Mac Studioは18本の8K ProRes 422ビデオストリームを再生できる。また、M1 Maxは最大64GBのユニファイドメモリ、M1 Ultra搭載システムでは最大128GBのユニファイドメモリを備えている。SSDはM1 Maxが512GB~、M1 Ultraが1TB~。
前面の2つのUSB-Cポートは、M1 Maxは10Gb/sのUSB 3、M1 Ultraは40Gb/sのThunderbolt 4をサポートする。背面にはThuderbolt×4と10Gb Ethernet、USB-A×2を装備。HDMI出力やヘッドフォン出力も備えている。外形寸法は19.7×19.7×9.5cm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.6kg(M1 Ultra)/2.7kg(M1 Max)。
A13 Bionic“搭載”「Studio Display」
Mac Studioと組み合わせて利用する27型5Kディスプレイ「Apple Studio Display」も発売し、価格は199,800円から。
解像度は5,120×2,880ドットで、輝度は600nit。P3の広色域、10億色以上に対応し、周囲の変化に合わせて自動的にディスプレイの色温度を調整するTrue Toneテクノロジーも搭載する。
クリエイター向けの、リファレンスモードとして以下のモードを用意する。
- Apple製ディスプレイ(P3-600nit)
- HDTVビデオ(BT.709-BT.1886)
- NTSCビデオ(BT.601 SMPTE-C)
- PALおよびSECAMビデオ(BT.601 EBU)
- デジタルシネマ(P3-DCI)
- デジタルシネマ(P3-D65)
- デザインとプリント(P3-D50)
- 写真(P3-D65)
- インターネットとウェブ(sRGB)
外枠の狭い“オールスクリーン”のデザインで、ボディはアルミニウム。備え付けのスタンドは、最大30度までディスプレイを傾けられる。
ディスプレイだが「A13 Bionic」チップを搭載し、12メガピクセルのカメラとオーディオシステムを積極活用する。センターフレームに対応した超広角カメラにより、ビデオ通話時にもユーザーを常にフレームに収められる。また、スタジオ品質の3マイクアレイや6スピーカーシステムを搭載。スピーカーはDolby Atmosや空間オーディオに対応し、「デスクトップのディスプレイにおいて史上最高の組み合わせとなるカメラとオーディオ」としている。
最大10Gb/sでディスプレイに直接接続する3つのUSB-Cポートを装備する。
iPad AirはM1搭載でパフォーマンス向上
iPad Airもリニューアル。Apple Silicon (M1)を搭載し、フロントカメラを12メガピクセルに強化。5G対応モデルも用意する。3月18日から発売し、価格はWi-Fiモデルが74,800円から、Wi-Fi+Cellularモデルが92,800円から。
iPad Proと同様にM1チップを搭載し、全体的なパフォーマンスを向上した。ディスプレイは、10.9型のLiquid Retina Displayで輝度は500nits。
フロントカメラは1,200万画素の超広角カメラで、ビデオ通話時などに、被写体をフォローして画角を調整する「センターフレーム」に対応する。背面カメラは1,200万画素で、4Kビデオ撮影にも対応する。インターフェイスはUSB-C。
iPadOS 15.4を搭載し、来週公開のmacOS 12.3とのユニバーサルコントロールに対応。iPadのApple PencilでiPad Airにスケッチし、MacのKeynoteでスライドとして取り込むなど連携が可能になる。
Magic KeyboardやSmart Keyboard Folio、Apple Pencil(第2世代)などに対応する。
iPhone 13/13 Proに新色グリーン
iPhone 13シリーズには新色のアルパイングリーンとグリーンを追加する。3月18日から発売する。iPhone 13 Pro/Pro Maxはアルパイングリーンで、128GB、256GB、512GB、1TBを用意し、価格はProが122,280円から。Pro Maxは134,800円から。iPhone 13/13miniはグリーンで、価格はiPhone 13が98,800円から、iPhone 13 miniは86,800円から。
最新のiOS「iOS 15.4」は来週公開予定で、マスクを着用した状態でも使える「Face ID」や、Siriの新音声オプション、「画像を調べる」への対応言語拡大、新しい絵文字など、多くの機能を提供予定。
Apple TV+でMLBの特別番組
また、プロ野球「MLB」と共同で、週に1度のダブルヘッダーと試合前後のライブショーを配信する「Friday Night Baseball」をApple TV+において開始する。レギュラーシーズン開始後に、日本を含む8カ国(日本、米国、カナダ、オーストラリア、ブラジル、メキシコ、プエルトリコ、韓国、英国)で配信する。
米国では、レギュラーシーズン中の平日夜に毎日配信される、ハイライトやダイジェスト映像を配信するライブ情報番組「MLB Big Inning」を展開。米国とカナダでは、MLBの試合の再放送、ニュース、分析、ハイライト、過去の名試合などを見られる、24時間365日のライブ配信や、ハイライトやMLBをテーマにしたオリジナルコンテンツなどのオンデマンドプログラムも展開する。
Apple TV+は、Apple TVデバイスのほか、スマートテレビやAmazon Fire TV、Chromecast with Google TVなどから視聴可能。月額料金は600円。