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古紙とコーヒーごみからTシャツ、ネスレと日清紡

ネスレ日本とニッシントーア・岩尾は、廃棄される紙パックと、コーヒー豆の残渣(ざんさ)を再利用するTシャツとエプロンを開発、ネスレ日本の直営カフェ「ネスカフェ 原宿」でユニフォームとして使用する。

ネスカフェの詰替え用製品の紙パック「ネスカフェ エコ&システムパック」をリサイクルして「紙糸」を生成、生地素材に仕上げ、衣服など繊維製品に応用する取り組み。また、「のこり染め」と呼ばれる染色方法により、従来は廃棄されていたレギュラーコーヒーの残渣(抽出が終わった後の粉)など、コーヒー関連の材料を染料として使用する。さらに染料を抽出した後のコーヒー残渣は発酵・熟成させて植物性堆肥に生まれ変わらせる。

古紙から作った紙糸を使用する繊維に対し、コーヒーを染料として染色する試みは、業界初としている。

直営カフェ「ネスカフェ 原宿」でユニフォームとして使用されるエプロン
ネスカフェの詰替え用紙パックから「紙糸」を生成。生地素材に仕上げる
コーヒー残渣
コーヒー残渣などの材料を染料として使用

紙パックのリサイクルにあたっては、全国の小売店とも連携し各地に回収ボックスを設置して空きパッケージを集めるほか、ネスレ日本の工場での製造時に規格外となって廃棄対象になるパッケージも活用される。コーヒー豆の残渣は、ネスレ日本直営カフェ「ROASTELIER by NESCAFÉ (ローステリア バイ ネスカフェ) 三宮」で出るコーヒー残渣などを活用する。

回収ボックス
回収対象の「ネスカフェ エコ&システムパック」製品
回収ボックス設置場所(2月24日時点)

ネスレ日本が掲げる包装材料のリサイクルへの活用やプラスチック削減に向けた取り組みの一環。日清紡グループのニッシントーア・岩尾でも廃棄物を有効活用する活動に力を入れている。将来的には、リサイクルした繊維・染料を使用した製品を、日清紡グループからアパレルメーカーに供給することも検討している。