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シャープ、世界初の調湿材「TEKIjuN」 電源不要で湿度を保つ
2022年1月18日 12:21
シャープは、電源不要で密閉空間の湿度を保てる調湿材「TEKIjuN(適潤)」を開発した。液体調湿剤を樹脂に染みこませ固形状にすることで液漏れのリスクをなくし扱いやすくした調湿材。固形状で密閉された空間の湿度を調節維持できる調湿材としては世界初。
木製品や生鮮食品など、多くの物品の品質・鮮度を維持するには、適切な湿度域で保管・保存する必要がある。バイオリンなどの木製楽器は、40～50%RHの湿度が最適とされ、多湿によるカビを抑制するためシリカゲルなどの乾燥剤を使用することが多いが、目標湿度への調節ができないため、過度な乾燥によって木材に痛みが生じる可能性があった。目標湿度に調節可能な液体の調湿材もあるが、液漏れのリスクがあり、吸放湿の性能や使い勝手に課題があった。
TEKIjuNは、電源を使うこと無く、多湿時には吸湿、乾燥時には放湿することで、密閉された空間を目標湿度に調節・維持することが可能。成分調整により40～90%RHの範囲内で任意に目標湿度を設定できる。
形状は「ビーズ型」と「シート型」の2種類。「ビーズ型」は、固形状として世界で初めて、対象物に最適な目標湿度を設定した状態で提供可能で、工業製品や工芸品、嗜好品、食品などの保管用途に適している。「シート型」は、吸放湿のスピードが速く、急激な湿度変動に対応できることから、電設、建材、輸送分野などでの結露抑制シートとしての活用を想定する。
