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東証の3市場再編、プライムは1841社上場へ
2022年1月12日 11:55
東京証券取引所は11日、4月の再編で誕生する3つの新市場について、上場企業の移行先を公表した。最上位となる「プライム」市場には1,841社が上場し、国内事業が中心の「スタンダード」が1,477社、新興企業の「グロース」は459社が上場する。
現在の東証1部、2部、ジャスダック、マザーズの市場区分が、4月4日からは「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」の3つの新しい市場区分へと再編するもの。
現在の市場区分は、東証と大阪証券取引所が2013年に株式市場を統合した際に、それぞれの市場構造を維持したことに由来している。そのため東証は、「各市場区分のコンセプトが曖昧であり、投資者にとっての利便性が低い。市場第二部、マザーズ、JASDAQの位置づけが重複しているほか、市場第一部もコンセプトが不明確」とし、上場会社の持続的な企業価値向上の動機付けが十分にできていないとする。
そのため、新たに3つの区分に見直すこととした。
プライム市場は、「グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けの市場」とする。
スタンダード市場は、十分な流動性とガバナンス水準を備えた企業向け、グロース市場は高い成長可能性を有する企業向けと位置づける。
各市場区分のコンセプトに応じて、流動性やコーポレート・ガバナンスなどに係る上場基準をそれぞれ設けており、各企業は継続して各市場区分の新規上場基準の水準を維持することが求められる。プライム市場は株主数800人以上、流通株式時価総額100億円以上、スタンダード市場は同400人以上、10億円以上、グロース市場は同150人以上、5億円以上。
なお、現在東証1部に上場している株式全銘柄で構成されるTOPIX(東証株価指数)は2025年1月末まで段階的に見直しを予定。4月4日からは新たに東証プライム市場指数、東証スタンダード市場指数、東証グロース市場指数も開始する。