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CESに実物大「日本家屋」 カーボンニュートラルデザイン

三井不動産レジデンシャルは、カーボンニュートラルデザインのコンセプトプランとして、1/1スケール(実物大)の日本家屋を再現し、CES2022に出展した。

自然の力を活かしながら快適に過ごしていた昔のすまいづくりの知恵(パッシブデザイン)と、「効率的」かつ「抑制的」にエネルギーを使う最小限の技術補完を融合。これをカーボンニュートラル社会における日本の住宅のあり方とし、今後、同社の分譲マンションに順次展開していくという。

日本のすまいは、大きな庇や縁側空間といった中間領域を利用して太陽光を調整したり、障子やふすまを開け放すことで風の通り道を作ることがでるなど、自然の力を利用しながら暮らす工夫が施されていたという。

障子やふすまの開閉については、食堂・寝室・客間として使い分けたり、大空間にして冠婚葬祭までも自宅で行なうなど、くらしのスタイルや用途に合わせて、汎用性の高い間取りを実現することも可能だった。これを、現代のように生活スタイルやライフステージに合わせてリフォームすることなく、永続的に住み続けることができる「ロングライフ住宅」と定義。こうした日本独特の「パッシブデザイン」を他国の来場者にも身近に感じてもらえるよう、伝統的な日本家屋の様式を会場で再現した。

パッシブデザインの工夫例としては、季節毎に室内の日差しを調整する、深い庇に守られたバルコニーや屋外廊下、常時通風が可能な通風口着きの建具やサッシ、季節の変化やライフスタイルに合わせて間取り変更が可能な「可動式キッチン」「可動式収納」「ウォールドア」を備える。

また、室温を均一にして快適性を保つことで消費電力とCO2排出量を削減する「全館空調システムAirLOGY」や、コジェネレーションシステム「家庭用燃料電池 エネファーム」、バルコニーの手摺や外壁を利用した「オンサイトでの太陽光発電」など、最新のテクノロジーも組み込む。

CES2022は、1月5日~7日(現地時間)まで、米国ネバダ州ラスベガスで開催される。