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ワクチン接種証明アプリ、旧姓併記マイナカードで発行できず。改修を予定

デジタル庁が20日に公開した「新型コロナワクチン証明書アプリ」。5分程度でスマートフォンからワクチン証明書を入手でき、証明書として国内外として使える非常に利便性の高いサービスだが、「マイナンバーカードに旧姓併記がある」などの場合にアプリで証明書を発行できないという問題がある。

デジタル庁ではこの問題について把握しており、「できるだけ早く改修して対応予定」としている。

この問題は、マイナンバーカードとスマートフォンを持っていても、「マイナンバーカードに旧姓併記がある」「パスポートに旧姓・別姓・別名の併記がある」場合などで、アプリで接種証明書を発行できないというもの。

【カードを持っていてもアプリで証明書を発行できない例】
・マイナンバーカードに旧姓併記がある人
・パスポートに旧姓・別姓・別名の併記がある人
・パスポート以外の渡航文書で申請する人

マイナンバーカードでは、2019年から旧氏(旧姓)併記に対応している。結婚により姓が変わったあとも、仕事などで旧姓利用を続ける人は多い。各種契約や銀行口座の名義に旧氏が使われる場面で証明に使えるほか、就職・転職時など、仕事の場面でも旧氏で本人確認ができるようにするための仕組みとなっている。

しかし、今回のアプリのリリースには、「別姓」を表示するための仕組みが間に合わず、対応は見送られた。

旧姓併記の場合、マイナンバーカードの氏名欄に「田中[佐藤] 花子」などと括弧書きで旧姓が記載される。マイナンバーカード自体にも旧姓情報は記録されているが、アプリの年内リリースという目標を優先し、まずは「姓・名」だけの情報を表示する形となった。

デジタル庁でも課題は認識しており、時期は明言できないが、年明けの「できるだけ早いタイミングで改修して対応予定」としている。

なお、アプリで接種証明書を発行できない場合、紙の接種証明書を市区町村等で発行することとなる。