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全国のレジャー施設が定額に「レジャパス!」 ディズニー・USJに次ぐ第三勢力へ
2021年12月8日 15:06
ORIGRESS PARKSは、複数のレジャー施設の入場料をサブスク(月額制)や年間パスで提供するサービス「レジャパス!」を12月中旬に開始する。価格は月額2,178円~。複数のレジャー施設を対象に遊び放題のサブスクを提供するサービスは日本初としている。
サービス開始時の対応施設は、東京タワー、サンシャイン水族館、東京ジョイポリス、よみうりランドなど。関東を中心に、遊園地、テーマパーク、水族館、動物園、美術館、温泉、サウナ、キャンプ場、グランピング施設、スケート、スキーなど、全国80以上の観光施設が対象になる。今後も施設は拡大予定で、2022年3月までに100施設、2022年末には200~300施設を目指す。
料金は月額と年額(年パス)を用意する。「平日限定プラン」が月額2,178円で、年パスは21,780円。「平日+土日祝プラン」は月額3,278円、年パスが32,780円。「プレミアムプラン」は月額4,378円、年パスが43,780円。プレミアムプランにはスキー場やグランピング施設など高価格帯の施設も対象になる。それぞれ年パスは10カ月分の価格で、お得になっている。
レジャパス!の対象になるのは施設への入場料。同一施設は月1回まで利用できる。
サービスでは「レジャコイン」が設定されており、家族や友人と一緒に施設を訪れる場合や同一施設に月2回以上訪れる場合は、レジャコインを使って施設の入場を予約できる。レジャコインはサービスの利用やアンケートへの回答などでも付与される。また月に一度も利用がなかった場合、翌月にレジャコインに変換されて付与される(有効期限は6カ月間)ため、安心してサービスを継続できるとしている。
なお、サービス開始時点で、“遊び放題”と謳う対象は施設への入場料。一部のテーマパークなどで必要なアトラクション個別の料金は含まれていないが、今後は、例えばプレミアムプランで乗り物の料金も含めるなどの設計を検討しているという。このほか、友人などほかの人のために購入しプレゼントできるギフト機能も年明け以降に実装予定としている。
加盟施設一覧(サービス開始時点、順不同)
- 東京タワー
- サンシャイン水族館
- 東京ジョイポリス
- よみうりランド
- 浅草花やしき
- プラネタリアTOKYO
- 東京トリックアート迷宮館
- SMALL WORLDS
- リトルプラネット
- カンドゥー
- SKYCIRCUSサンシャイン60展望台
- 横浜ランドマークタワー69階展望フロア スカイガーデン
- 横浜トリックアートクルーズ
- 箱根小涌園ユネッサン
- まねきの湯
- 大江戸温泉 浦安万華郷
- SOLA SPA 新宿の湯
- アジアン SOLA SPA 牧の原モア温泉
- かじまちの湯 SPA SOLANI
- SPA SOLANI大和温泉
- 東映太秦映画村
- おさるランド 日光さる軍団
- 日立かみねレジャーランド
- 那須どうぶつ王国
- 那須オルゴール美術館
- 横浜イングリッシュガーデン
- 富士すばるランド
- 成田山書道美術館
- 下田海中水族館
- 三渓園
- Fuji Camp Base 煌
- 峰の原高原スキー場(リワイルド ニンジャ スノーハイランド)
- ららぽーと豊洲シーサイドアイススケートリンク
- トレッサ横浜 わくわくアイスワールド
- アリオ橋本 わくわくアイスワールド
- 神戸ハーバーランド umie アイスマリーナ
- アリオ亀有 わくわくアイスワールド
- イーアスつくば わくわくアイスワールド
- ニッケコルトンプラザ わくわくアイスワールド
- ワンダーリンク イオンモール常滑
- ワンダーリンク THE OUTLETS HIROSHIMA
- アクーパ 宗像店
- アミュパ 各務原店
- 勝山ディノパーク
- OKINAWAフルーツランド
- ネイチャーサウナ
- 桃沢キャンプ場
- 湯郷三島温泉
- さむらい刀剣博物館
- ニュースパーク
- 大阪港帆船型観光船サンタマリア
- SORAterrace(ソラテラス)
- ボーリング王国(14施設)
- 葛飾柴又寅さん記念館
- 山田洋次ミュージアム
- 山本亭
- リワイルドミュージックフェスキャンプ
- リワイルドゼッケイグランピングリゾート
- 英国アンティーク博物館
他
ライバル同士が共闘、ディズニー・USJに次ぐ第三勢力を目指す
ORIGRESS PARKS 代表取締役社長の吉武優氏は、レジャパス!が、コロナ禍で大打撃を受けたレジャー施設など観光業界の復活をかけたもので、業界で“共闘”する取り組みになっていることを紹介する。
コロナ禍を経て、食事から動画配信などのエンターテイメントまで、家の中でさまざまなサービスを消費するスタイルが定着したと指摘。レジャー施設は、これまでのように業界内で競争するのではなく、消費者が家の外に出てもらうために“共闘”する必要があるとする。
レジャパス!に参加する施設は、広告予算を割かずにアピールできることや、新規顧客の増加、平日の来場者増といったメリットも多いとし、現実的なところでは、直近の売上増に貢献できる仕組みであることを紹介した。
コロナ禍では訪日観光客も途絶えることとなり、今後も以前にように戻るかは不透明な状況。吉武氏は「(渡航制限は)日本人が海外に行かないということでもある。まずは国内の観光を活発化させていきたい」とする。一方、将来的には、訪日客を対象としたバージョンの提供などもあり得るとしている。
国内においては、東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパンは施設単独で集客力があり、年間パスでも多数の会員を抱えている。レジャパス!は、年パスの価格がこれらと同程度か低めで、第三勢力として対抗馬になれると意気込む。
利用者数の目標は、サービス開始から1年間で2万人。「もっとポテンシャルはあると思う」(吉武氏)としており、施設数と合わせて拡大を図っていく。