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「デスクになるキッチン」開発。包丁差し→小物入れ

日鉄興和不動産は、タカラスタンダードと協同して在宅ワークの環境に適した省スペース化を実現した「デスクになるキッチン」を開発した。同社が運営する「+ONE LIFE LAB銀座ギャラリー」でモックアップを展示中で、'22年10月完成予定の賃貸マンション「リビオメゾン上野松が谷」で採用される。

デスクワークに便利な小物入れも備える

単身世帯向けの賃貸・分譲マンションに標準装備されている横幅約150cmのキッチンカウンターに、縦型2口のIHコンロ、シンク、横幅56cmのワークスペースを配置。シンクにはキッチン天板と同じ人工大理石のふたを備え、作業時には合計で約110cmの作業空間を実現した。本来の用途である調理空間としての機能を保ちつつ、作業時に窮屈でない空間設計とした。

開発のポイントとして、限られたスペースを最大限有効に活用できるよう、包丁差しの場所を移動し小物入れを備え付け、またキャスター収納を設けて、作業をする際に引き出して足を入れられる設計とした。引き出したキャスター収納はサイドテーブルや収納として利用できる。シンク下のキャビネットにはダストボックスを配置した。

シンク下のダストボックス

デスクになるキッチンの開発は、日鉄興和不動産の社内シンクタンク「リビオライフデザイン総研」で活動する、シングルライフのための暮らし・住まいの研究所「+ONE LIFE LAB(プラスワンライフラボ、ワンラボ)」が担った。

ワンラボの調査では、居住空間で最も多い困りごととして「在宅勤務の仕事環境が整っていない/仕事が思うようにできない」点が挙げられた。そのような状況で、住空間の専有面積は「以前よりも広い面積を希望」が約49%と多く、理由として「仕事専用のスペースが欲しい」という意見が上位となった。

これらの課題を踏まえ、これまで着目されていなかったキッチン空間に「ワークスペース」という「+ONE」の機能を持たせることを考えたという。

デスクになるキッチンが採用されるリビオメゾン上野松が谷は、1LDK・2LDKの間取りを持つ、地上14階建・39戸の賃貸マンションで、専有面積は30.00~50.44m2。所在地は東京都台東区松が谷3-4-2。