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接待交際費の不正防止。名刺管理Sansanと経費精算コンカーが連携
2021年11月18日 18:04
Sansanが提供する法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」と、コンカーが提供する経費精算・管理クラウド「Concur Expense」が機能連携。接待交際費の同席者情報の正確性・信頼性を担保することで不正な経費利用を防ぎ、ガバナンスの強化を支援する。
Concur Expenseはこれまで、接待交際費の同席者情報は経費申請者が手入力で行なう仕様であったため、誤入力の可能性や、同席者情報の信頼性を経費承認者が見極めることが難しいという課題があった。
Sansanとの連携により、Sansanの名刺情報がConcur Expense上に同席者マスタ情報として保存され、申請者が精算時に同席者情報をシステム上で選択できるようになる。これにより、申請時の誤入力を防ぐとともに、承認者は信頼性が担保されたデータをもとに承認できる。
また、承認者は一般的に、決済手段からのデータ連携の有無や、領収書との整合性、予算の超過の有無といった基準にのっとり、チェック業務を行なう。連携により、Sansanの名刺情報からのデータ連携の有無を承認判断に活用することで承認基準を統一化できることから、属人的なチェック体制から脱却し、正確かつ効率的なチェック体制を構築できるとしている。
同席者情報のチェック基準は、Concur Expense上に規定として登録可能。手動で入力した同席者情報についてアラートを表示させることができる。規定チェックが自動化されることで、内部統制の強化と承認スピードの向上を両立できるとする。アラートを表示するにはConcur Expenseで監査ルール作成が必要。
取引先に対する交際費のBI分析も可能。取引先の会社名や氏名といった分析の軸となる情報に正確なデータを活用することで、過剰な接待費などの不正を効率的に検出でき、不正な接待交際費利用の抑制に繋げられる。コンカーの分析ツール「Intelligence 分析レポート」の契約が必要。
連携の背景には、企業の社会的責任としてガバナンス強化が強く求められる一方、リモートワークの普及に伴い業務手続きが他人の目に触れにくくなり、同時に迅速な社内調査も困難になることで、以前よりも不正を見つけにくい環境になっているという状況がある。
コンカーが実施した、日本企業の財務幹部を対象とした調査では、経費精算申請において7割以上が不正のリスクを感じており、中でも接待交際費の不正に危機感を抱いていることが明らかになったという。不正を見落としやすいと感じる費目としても、接待交際費(33%)が挙げられた。Sansanと連携することで、経費精算業務の不正リスクに対応し、ガバナンス強化への貢献を目指す。