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東京のど真ん中でBBQして宿泊。遊休地に遊べるトレーラーハウス「HUBHUB」

三井不動産および三井不動産グループのShareTomorrowは、移動式ユニットを活用し、遊休不動産にリアルに集う場所を創出する「HUBHUB(ハブハブ) プロジェクト」の実証実験を、11月22日オープンの「HUBHUB 日本橋人形町」にて開始する。

HUBHUB プロジェクトは、都市部の狭小地や使用期間が短期間に限られる土地などを活用するためのプロジェクト。こういった土地では駐車場などで活用されることが多いが、HUBHUB プロジェクトでは宿泊やパーティーなどに利用できる施設として活用する。

HUBHUB 日本橋人形町は、一見すると通常の小規模な建物のように見えるが、実は6台のトレーラーハウスを接続したもの。移動式ユニットを使うことで、3年ほどしか使えないような土地でも施設として展開できるプロジェクトとして実施する。

トレーラーハウスなので下の見えない位置にはタイヤがついている

プロジェクトのコンセプトは「移動式ユニットにそれぞれ特化した機能を持たせ、設置場所の近隣の居住者やオフィスワーカーの方たちの生活や趣味に今までにない価値を提供できる施設」。名称には「同じ目的を持つ仲間と一緒に利用することが出来る自宅以外の拠点(HUB)」の意味が込められており、家族・グループで楽しめる空間の提供を目指す。

HUBHUB 日本橋人形町の所在地は、東京都中央区日本橋堀留町1-8-9。都営浅草線・東京メトロ日比谷線 人形町駅から徒歩3分、日比谷線 小伝馬町駅から徒歩6分という駅至近の場所に位置する。この土地は、以前は駐車場の「三井のリパーク」として利用されていた。

施設は、宿泊ユニット「GUEST ROOM」、BBQデッキとキッチンを備えたパーティールームユニット「BBQ KITCHEN」、ヒーティングルームを設けたプールユニット「BADE POOL」の、3種類のユニットを組み合わせた構成。泊まるだけではない「遊べる宿泊施設」として展開し、他のユーザーの目を気にせず利用できる貸切も可能とする。また、BBQ食材のデリバリーや出張シェフの手配などのサービスも予定している。

日本橋人形町では採用されていないが、シアタールームやフィットネスジムなどのユニットもあるという。1つのユニットの広さは14m2前後だが、フレキシブルに大きさや機能を変更できる。

GUEST ROOMはバンクベッドを採用した定員2名の客室2室を用意し、貸切で最大4名の利用が可能。シモンズ製のマットレスを採用したベッドや、パウダールーム、大型テレビ完備のソファスペースを備える。テレビはインターネット接続で動画配信サービスの視聴も可能。世界のボードゲームの貸出にも対応する。

ステイユースプランで、GUEST ROOM、BBQ KITCHEN、BADE POOLのすべての施設を貸切で利用可能。利用料金は1棟貸切で1泊60,000円から。

GUEST ROOM

BBQ KITCHENは、天候に左右されずにBBQやパーティーができるユニット。デッキには、大型のガスBBQグリルを備え、着火や利用後のグリルの処理はスタッフが行なう。キッチンには調理器具や食器を備える。

そのほか、最大6名で着席できるダイニングテーブル、ソファコーナー、インターネット接続のプロジェクターとスピーカーシステムを設置。無料で食材や飲料の持ち込みが可能で、デリバリーも自由に利用できる。デイユースプランの利用時間は11時から15時で、利用料金は20,000円から。定員は8名。

BBQ KITCHEN

BADE POOLは、フィンランド式ヒーティングルームを設けたユニット。天窓付きの檜張りヒーティングルームのほか、フィンランド HARVIA製ストーブにヴィヒタ水(白樺エキスを抽出した水)を用いたセルフロウリュも楽しめる。

BADE POOL ヒーティングルーム

プールにはチラー(冷却水循環装置)を完備し、安定した水温で利用可能。夜はライティングシステムを活用した空間演出ができる。デイユースプランの利用時間は11時から15時で、利用料金は20,000円から。定員は8名。水着着用必須。

BADE POOL 外気浴スペース

RECEPTIONは、チェックインカウンター、ロビー、ドリンクコーナー、パウダールームを備え、ドリンクコーナーには無料のソフトドリンク、アルコールドリンクなどを用意する。

RECEPTION

スタッフは24時間常駐。Webでの事前予約・決済サービスとオンラインチェックインシステム、スマートロックの導入により、非接触でチェックインできる。

タブレット端末を利用してチェックイン

HUBHUB 日本橋人形町は宿泊施設ではあるが、メインのターゲットは一般的な旅行客や観光客ではなく、近隣の居住者や勤務する人。自宅では手狭でパーティーやバーベキューができないという人の活用を狙う。

HUBHUB 日本橋人形町の敷地面積は178.36m2、延床面積は85.80m2。車両メーカーはパークホームズ、運営会社はSOZONEXT。

今後は、HUBHUBの運営を2カ月間実施した後、具体的な事業化に向けて進める計画。当面は一都三県を中心とした都市型の施設として展開するが、将来的には郊外型も実証を進めていきたいという。また、ショッピングセンターやマンションなどの余っている土地にユニットを設置することも検討している。

なお、ShareTomorrowは三井不動産グループ発の新規事業の開発・推進を担う会社として7月に設立。今年度中に複数の新規案件を計画している。