ニュース
180度以上眺望! 超高級マンション「パークコート神宮北参道 ザ タワー」を見てきた
2021年11月11日 08:45
三井不動産レジデンシャルが渋谷区で建設中の分譲マンション「パークコート神宮北参道 ザ タワー」のモデルルームをプレス向けに公開した。すでに販売を開始していて、購入検討している人はモデルルームも見に行っているかもしれない。しかし最高グレードマンションのモデルルームを取材できるというのも稀なチャンスではあるので、どんなマンションなのかレポートしていく。
全て最高級グレードのマンション
「パークコート神宮北参道 ザ タワー」は東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目に建設中の分譲マンションだ。2023年6月下旬に竣工予定。2021年4月から第1期販売が開始され、すでに211戸に申し込みが入っているという。第2期の販売は年明けの予定。
地上27階、地下1階の鉄筋コンクリート造で、敷地面積は4,837m2、延べ床面積55,655m2で総戸数は471戸。3階から最上階までが住戸となっている。
第1期で販売されたのは、61.35~237.49m2の1~3LDKの部屋。立地やブランド、写真からお気づきの方もいるかと思うが、お値段も超弩級だ。第1期の平均価格は2億2,800万円。もっとも高い価格帯は最上階のルーフバルコニー付きペントハウス、237.49m2で13.7億円。もっとも安い価格帯は2LDKの61.35m2で約1.3億円となる。
第2期以降では1LDKなど、第1期では販売されなかった、より小さくて安い価格帯の部屋も販売される。いずれにしても、建物、住宅設備、共用施設、立地などが全て最高級グレードのマンションだ。
交通最強で大型公園の借景を期待できる好立地
同マンションが建つ北参道エリアは、高層マンションなどは少なく、古くからの住宅街というイメージの強い場所でもない。しかし副都心線の北参道駅(徒歩1分)、JRおよび大江戸線の代々木駅(徒歩7分)、JRの千駄ヶ谷駅(徒歩10分)が最寄りにあり、交通の便は非常に良い。明治通り沿いなので車も使いやすいが、たいていの用事は車の方が不便なんじゃないかという立地だ。
そして周囲の環境も良い。明治通りを挟んだ南西側には明治神宮と代々木公園、首都高を挟んだ北東側には新宿御苑、ちょっと離れた南東側には国立競技場や神宮球場などのある神宮外苑があり、高層階であればほとんどの方向で緑化された大型公園を眺めることができる。
ただ、この辺りの利便性が向上したのは2008年に副都心線が開通してからだ。それまではどの駅も微妙に遠かったので、いまでもお店など商業施設は少なく、人通りもまばらだ。新宿や原宿の徒歩圏でありながら、わりと落ち着いた地域でもある。
ただしその代わりに、交通による騒音はそこそこある場所だ。西側の明治通りはそこそこの交通量があるし、北側には首都高もある(しかも遮音壁がない)。また、少し離れるが西には山手線や埼京線、湘南新宿ラインなどが走り、北には中央線や総武線が走る。
角部屋はとにかく窓がすごい!
今回、内覧できたのは最上級グレードの237.49m2、ルーフバルコニー付きのペントハウス(の一部)を再現した部屋と、90.57m2の上級グレードを再現した部屋だ。普通のグレードも見せてくれよ、と思わなくもないが、モデルルームやモデルハウスは技術力を見せるためにグレードが高くなりがちである。
どちらのモデルルームも間取りや住宅設備は標準仕様からかなりのカスタマイズが加えられている。また、細部もなるべく再現されているが、窓の外や空調、非常用設備などは実物と異なる。
まずは90.57m2の部屋から紹介しよう。こちらはスタンダードプランだと3LDKとなる。モデルルームでは1LDKの間取りへと大胆に変更され、とくにLDKはかなり広く作り替えられていた。
この部屋、最上位グレードの部屋に比べると見劣りはするものの、しかし一般的には超上級グレードの部類だ。価格帯は2.7億円くらい。数少ない角部屋(といっても建物全体が曲面のある形状なので、四隅とは言いにくい)なので、曲面状に並んだLDKの窓からは、かなり広い眺望が望める。
この窓が最大のポイントとなっている。LDKにはほかの部屋との間仕切り以外に壁がなく、外に面している部分は全て窓だ。
窓の近くに直径1.2mほどの円柱があるが、窓のある外壁面には柱がないので、視界を遮るものが最低限となっている。すべて開かないFIX窓で、ガラスも1枚ずつが大きく、視界を邪魔するサッシのフレームは最小限だ。また、バルコニーや庇がなく、床から立ち上がりが少しあるだけで、天井までガラスが続いていて、縦方向にも視界が広い。
モデルルームは23階の想定で、方角としては北東側。北に新宿の街並みから新宿御苑、東に新国立競技場や神宮外苑が見渡せる。このくらい開放感があれば北向きでも暗さを感じないだろうし、むしろ直射日光が入らず、カーテンが不要になるので、南向きより北向きの方が眺望を楽しみながら快適に生活しやすそうだ。
ちなみにモデルルームの柱は装飾が追加されていて、標準仕様よりも若干太くなっている。この柱は取り去ることができないが、周囲の視界が広いせいもあって、あまり邪魔には感じない。
キッチンはLDKの端にある。オープン仕様のため、リビングダイニングの広い眺望がそのまま得られるので、立っていて楽しいキッチンだ。
モデルルームの間取りはかなりカスタマイズが加えられていて、標準仕様だと3つある寝室のうち1つはLDKに組み込まれ、2つある寝室を1つにした上で、風呂や洗面も主寝室に組み込まれている。かなり割り切った間取りだが、元の間取りだと各寝室が5〜6畳と使い方によっては窮屈になるので、この辺りはうまく間取り変更したいところでもある。ちなみにLDKは本来は約20.2畳だが、モデルルームでは約30.0畳となっている。
主寝室側にはバルコニーがある。こちらの窓は中央がFIXで左右が開くタイプだ。あまり広く開かないが、閉じているときの眺望が良い。ちなみにこの窓、標準仕様とちょっと違う。早い段階にオーダーすれば窓も変えられるのだろう。
この窓は床面に立ち上がりがない。下面のレールはフラットタイプではなく、バルコニーは屋内よりも少し下がっているが(浸水対策でそうする必要がある)、バルコニー側に下駄を履かせたウッドデッキを敷けば、バルコニー内外をシームレスに繋ぐような利用もできそうである。まぁ約90m2のためのエアコン室外機がバルコニーにあるので、真夏・真冬はあまり寛げないかもしれないが。
最強と呼ぶしかない、最上階240m2のペントハウス
もう一つのモデルルームは237.49m2、建物全体でも4部屋しかない、屋上のルーフバルコニーが付属するペントハウスだ。価格はもっとも高く、およそ13.7億円。最上階にはルーフバルコニーなしの住戸もあり、いずれも他フロアとは異なる仕様で、価格も10億円前後となっている。最上階はバルコニーがなく、すべて窓が連続している構造で、広い眺望が得られる作りだ。そりゃ高くもなろうというものである。
モデルルームはこの237.49m2を2分割して再現している。広すぎる上に形状が四角に収まらないので、モデルルーム棟には入り切らないのだ。ルーフバルコニーと塔屋も再現されていない。
こちらの部屋もLDKの窓は曲面状に並んでいる。南西の角部屋に相当する位置だが、LDKだけ半島のように出っ張っていて、北西の新宿副都心、南西の明治神宮、南東の六本木方向まで、180度以上を見渡せる。控えめにいっても贅沢な眺望だ。ただ、日没直前や太陽の低い冬場などは直射日光がかなり入りそうで、カーテンなしで生活できるかは微妙な気もする。
こちらのモデルルームもかなりカスタマイズされていて、標準仕様だと3LDKのところが1LDKになっている。2つの寝室がLDKに統合され、LDKは約71.8畳になっているが、標準仕様でも約53.1畳とかなので、まぁたいがい広い。
モデルルームのLDKには3つの柱がある。そのうち2本は本来、四角い柱だが、ふかし壁で円柱とし、残る1本、部屋の先端にある円柱に合わせている。
LDKにはルーフバルコニーに登る階段とエレベーターがある。このエレベーター、この住戸専用で、1フロア登ることにしか使わない。
ルーフバルコニーはモデルルームでは再現されていなかったが、ルーフバルコニーには10畳くらいの塔屋がある。エレベーターと階段があるのでそれほど広くないが、3方向ガラス張りでエアコンもあるため、ちょっとした書斎くらいには使えそうだ。さらにルーフバルコニーにはジャグジーもある。
ルーフバルコニーの外壁側はガラスのフェンス、間仕切りにはタイル壁があって、外は見えるけど屋上の共有エリアからは見えないように配慮されるようだ。
モデルルームでは寝室は約11.4畳の主寝室のみになっている。間仕切り壁も全体的に曲線となっていて、本来の角張った間取りの壁をふかすことで丸みを帯びさせている。贅沢な使い方だ。
主寝室のバスルームは外が見えるような配置になっているが、これ、標準仕様でも同じ位置に風呂がある。モデルルームでは主寝室側との間仕切りの一部をガラス張りとすることで、より開放感を増しているが、標準仕様でも十分な開放感がありそうだ。
また、標準仕様はもう一つ、家族用の風呂+洗面室があるが、モデルルームではそちらはシャワールーム+洗面室になっていた。高級住宅の場合、バスルームが複数というのは一般的な仕様だが、このモデルルームは1LDKになっているので、さすがに2バスルームというのも不自然、という話だろう。ジャグジーは別にあるわけだけど。
共用設備も最新で充実
地下1階と地上1階2階、それと屋上に共用設備がある。そうした共用設備にはWi-Fiも提供される。
地下にはオープンスペースのライブラリーラウンジ、スタディーラウンジ、ランドリーラウンジ、サイクルワークショップがある。ユニークなのはサイクルワークショップで、こちらは自転車ショップの多い北参道という土地柄を反映し、居住者が自転車を置いたりメンテナンスできるスペースとなっている。
地下の有料貸切スペースとしては、シネマラウンジとパーティラウンジ、ゴルフラウンジがある。さらに地下と1階の間に、少し天井の低いオープンスペースのロフトラウンジもある。
1階はレセプションのほかにゲストルームも用意される。また、飲食店が入れる区画が1つある。2階には共有のフィットネスルームもある。
屋上は予約なしで自由に使える「フィーリングデッキ」と、予約が必要な「スクリーンデッキ」があり、スクリーンデッキにはプロジェクターのスクリーンに使えるような白い壁面がある。国立競技場が見下ろせるので、ライブビューイングなんかが想定されている。
レンタサイクルも設置予定で、スポーツバイクタイプが28台用意される。さらに入居者専用の電動キックボードシェアリングサービスも提供される。駐車場は120台ほどあり、タワーパーキングにはEV車充電用パレット10台分、平置き駐車場にはEV充電用コンセントが4台分、装備される。そのほかにも予約制の共用EV充電スペースもある。
宅配ロッカーは1階の共用部だけでなく各階にも設置され、配達先階のロッカーに空きがあれば、1階のロッカーで各階のロッカーに入庫するように促される。こうした宅配ロッカーの空き状況もリモートで確認できるようになっている。
ちなみに、最上階の27階のみ専用エレベーターと各戸専用の宅配ボックスを装備。そのため、管理費(約800円/m2のため、240m2であれば20万円弱)プラス5万円/月が必要になるとのこと。
共有部も超充実しているので、広くない1LDKタイプでも、共有部を活用することで広々とした生活が送れるそうだ。リモートワークできる人にとっては、こうした交通の便が良い立地にコストをかける必要性は薄いが、リモートワークできない職種、あるいは都内の各所に行くことのある自営業なんかだと、この立地はコストに見合った価値がある。第2期の販売開始は年明けごろとされているので、興味がある人は公式Webサイトでエントリーして続報をチェックしてはいかがだろうか。