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全方位の死角をカバーする「ホンダ センシング 360」
2021年10月15日 12:52
ホンダは、全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360」を発表した。2022年に中国で発売する車両から導入し、2030年までに先進国で発売する全モデルに展開する。
センシングの範囲を車両の前後だけでなく、全方位に広げたシステム。現行の「Honda SENSING」の単眼カメラに加え、フロントと各コーナーに計5台のミリ波レーダーを新装備することで360度センシングを実現する。これにより、従来は目視での確認が難しかった車両周辺の死角をカバーし、他の車両や歩行者との衝突回避や運転に伴うドライバーの負荷の軽減をサポートする。開発には自動運転レベル3技術の研究開発で培われた知見やノウハウも生かされている。
Honda SENSING 360では、衝突軽減ブレーキの進化や、前方交差車両警報、車線変更時衝突抑制機能、車線変更支援機能、カーブ車速調整機能などを搭載。
衝突軽減ブレーキは、一般道の交差点などで右左折する際に車両や歩行者を検知し、接触の危険性がある場合は、衝突軽減ブレーキが作動する。従来のシステムよりも検知範囲が前方から全方位に広がっている。
前方交差車両警報は、一般道の交差点などで低速走行中、または停車状態から発進する際、左右前方から接近する交差車両の情報をドライバーへ通知する。交差車両が接触する危険性がある場合は、システムがドライバーへ音とメーター表示で警告する。
車線変更時衝突抑制機能では、車線変更時、後方から接近する隣車線の車両との接触回避を支援。ミラーの死角から近づく後側方車両との接触の危険性がある場合、ドライバーへ音とメーター表示で警告し、衝突回避のハンドル操作を支援する
車線変更支援機能では、高速道路や自動車専用道で、「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール」(ACC)と「車線維持支援システム」が作動中に一定の条件を満たした状態でドライバーがウインカー操作をすると、システムが車線変更に伴うハンドル操作を支援する。
カーブ車速調整機能では、高速道路や自動車専用道でACCが作動中にカーブを走行する際、フロントカメラによってカーブ手前で車線の曲率を前もって読み取り、速度を調整。ドライバーにとってスムーズでなめらかなカーブでの走行を支援する。