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トヨタ、立ち乗り3輪EV。 コンパクトで歩行者に寄り添う
2021年10月1日 15:21
TOYOTAは、歩行領域での新たなモビリティシリーズ「C+walk(シーウォーク)」として、立ち乗りタイプの「C+walk T」の販売を開始した。価格は341,000円。
立った姿勢での乗車を特徴とし、ステップ高150mmと低くフラットなステップにより、乗り降りしやすく、操作しやすいという3輪EV。
人間一人分のスペースに近いコンパクトサイズとし、人の歩く速さで移動することで、周りの歩行者と「横並び」で会話ができる、歩行空間での高い親和性を追求した。走行中、前方の人や障害物などを検知する障害物検知機能も装備する。
法人利用としては、広大な施設内での移動や、警備の現場で働くシニアの歩行負担軽減、公園や施設内を巡るアクティビティシーンなどを想定している。
現時点で公道は走行できないが、将来的には公道での使用を見据え、日常生活で長距離の歩行に不安を感じている人をサポートする。
本体の電源を入れ、専用キーをハンドルの認証エリアにかざすことで起動する。
操作は、ハンドル左右にあるアクセルレバーの操作で発進、加速、減速、停止を制御。押すと進み、離すと停止する。必要に応じて、左右両手で操作可能なブレーキレバーにより減速をサポートできる。バックボタンを押せば後進も可能。
走行速度は、時速2/3/4/5/6/10kmの切替式。走行可能距離は最大14km。脱着式のリチウムイオンバッテリーを備え、充電時間は約2.5時間。バッテリー残量や速度を表示する状態表示パネルを装備する。
駆動系はインホイールモーター方式を採用。フロントホイール内にブラシレスDCモーターを配置し、スムーズな発進・停止と旋回フィーリングを実現するという。車輪は、前1輪、後2輪。最大ハンドル各は90度で、その場旋回が可能。
本体サイズは、人間一人のスペースに近い、全長700mm(歩幅程度)と、全幅450mm(腰幅程度)。ステップ高は150mmと、段差を抑え、周囲の人とのコミュニケーションを取りやすい姿勢で乗車できるようにした。
さまざまな安全装置も搭載。障害物検知機能は、ボディ前面の周辺検知センサーが検知すると、警告音とパネル表示で警告し、約2km/hまで速度が減速する。ハンドル操作時に、操舵角を検知して速度を抑制する「旋回速度抑制機能」も搭載。傾斜地での走行時に、急斜面進入を通知し、降坂時の速度によっては自動減速する「急斜面検知機能」も搭載する。タイヤはノーパンクタイヤを採用。
なお、同シリーズの座り乗りタイプ、車いす連結タイプについても市販化に向けて開発が進められている。