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“ちょうどいい家電”を目指すパナソニック。「1000万人とつながる」

パナソニックは21日、ルームエアコン「Eolia LXシリーズ」や、電源ケーブル1本で使えるレイアウトフリーテレビなど新製品とともに、有料のサポート「Panasonic Care」や連携したIoT家電による「音声プッシュ通知」などの新サービスを発表。同社が掲げる「一人ひとりに"ちょうどいい"くらしへ」に向けた家電製品の“つながり”や新しい家電のありかた、新サービスコンセプトについて説明した。

2024年には同社家電製品におけるIoT家電の比率を6割まで高め、「1,000万人と深くつながる家電を」目指す。

顧客に“つながる”パナソニックへ。QRで簡単登録

パナソニック 専務執行役員 アプライアンス社 社長の品田正弘氏は、「コロナ禍により、ビジネススタイルもくらしも大きく変わった。くらしの変化にしっかり向き合いテクノロジーで社会に貢献できることを考えている。くらしの中心となる『家』は、プライベートな生活空間から、仕事、学び、趣味などあらゆる活動の中心に役割を変えた。家には安心快適に加え、自分らしいライフスタイルを実現する場所として求められる要素が多様化した。これからの家電には一人ひとりが実現したいライフスタイルを後押しする役割が求められている」として、ルームエアコン「Eolia LXシリーズ」や、レイアウトフリーテレビ「TH-43LF1」などを紹介した。

Eolia LXシリーズでは、加湿機能の強化による快適な室内空間の実現、レイアウトフリーテレビは、テレビのデザインがインテリアになじまず、家具レイアウトが制限される問題などを解消するという。パワーコードレス掃除機「MC-NS10K」は、ゴミを捨てやすく、掃除の準備や後片付けの手間を解消し、いつでも使いやすく「家事を特定の誰かの役目にしない」など、いずれもパナソニックが目指す快適な暮らしのための新製品となる。詳細は家電WatchやAV Watchの記事を参考にして欲しい。

ルームエアコン Eolia LXシリーズ
レイアウトフリーテレビ TH-43LF1
パワーコードレス「MC-NS10K」

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パナソニック、毎回ゴミ捨て不要な軽量スティック掃除機

加えて、これからの家電の形として、「家電を購入していただくだけでなく、購入した後のサービスを充実していく」とし、パナソニックが顧客と“つながる”の強化について説明した。

パナソニックが目指すのは、家電購入時から一人ひとりに寄り添うサポート。同社のIoT家電は「Club Panasonic」の会員となり、商品を登録し、ネットに家電を繋ぐことでメーカーと顧客の“つながり”がスタートする。

しかし、これまでのIoT家電ではネット接続のための商品情報登録が面倒なしくみになっていた。そこで、QRコードによる商品情報の簡単読み取りを6月発売の炊飯器から順次導入。QRコードをスキャンするだけで商品登録が簡単に行なえるため、好評という。

IoT家電がパナソニックとつながることで1to1サポートが可能となり、使いこなし方やお手入れなどのメンテナンス情報を提供。さらに、1台1台に最適なサポートを行なえる有料サービス「Panasonic Care(パナソニック ケア)」を開始する。

パナソニック ケアでは、IoT対応家電の使用状況に応じて手入れのタイミングを通知し、部品や消耗品を届けるプランと、さらに修理保証が付いたプランを提供する。エアコンはお知らせプランが7,000円、メンテナンスプランは1万円。洗濯機は6,000円、15,000円となる。

10月1日から受付開始。2021年秋発売のエアコン・洗濯機からスタートし、対象の製品を順次拡大する。修理保証付きのプランでは、メーカー保証の1年を超えた場合でも、購入から最大で5年間、故障の際には追加料金なしで修理対応を行なう。

加入は、パナソニックの公式ショッピングサイト「Panasonic Store Plus」から申し込む。オンラインとリアルで最適なサポートを行なうサービスとして強化していく。

エアコンクリーニングサービスもリニューアル。クリーニングの最適なタイミングをお知らせし、真夏や真冬などを避けていつでも快適にエアコンを利用可能にするもの。価格は6.3kW以下が24,200円、6.4kW以上が37,400円。クリーニング内容は室内機の部品の分解洗浄、高圧水による内部洗浄など。

「洗濯終了」「ゴミの日」などテレビや掃除機に「音声プッシュ」

また、IoT対応家電の動作状況などを音声で知らせ
る「音声プッシュ通知」サービスを10月より開始する。家電利用時に、「洗濯の終了」「温度上昇」など状況に気づきにくいシーンなどに音声通知でサポート。

また、「ゴミの日」や「薬の時間」なども登録が可能で、忘れがちなことを音声で知らせてくれる。さらに、役立つ他社サービスとも連携させ、天気予報や宅配便の配送予定(2022年春開始予定)なども実現する。

気づかないと困ること、ふと忘れてしまいがちなことを、音声でサポートし、利用者の家事やくらしを便利にしていく。

ロボット掃除機など白物家電だけでなく、テレビなどのAV機器でも対応。今後対応機器を拡充していく。

音声プッシュ通知対応家電

・テレビ:JZ2000シリーズ、JZ1000シリーズ、JX950シリーズ、JX900シリーズ、JX850シリーズ、JX750シリーズ(10月5日アップデート対応予定)
・レイアウトフリーテレビ:TH-43LF1
・ポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」:2021年度冬発売予定
・ロボット掃除機「RULO」:MC-RSF1000・RS700・RSF600。10月下旬より対応開始予定

音声プッシュ通知 紹介動画【パナソニック公式】

1000万人とつながる

パナソニック アプライアンス社 品田正弘社長は、便利さや快適さの追求のほか、省エネやフードロス削減などの社会課題解決の役割を担うとし、「誰もが自分らしく、快適で清潔、持続可能な暮らしを実現できる商品を目指す。家電事業はまだまだ進化を続け、暮らしに新たな驚きをあたえる夢のある仕事。パナソニックはこの100年、テクノロジーを誰もが使える形とし、くらしの定番となる商品を作ってきた。これからもその先も家電だからできることを真摯に考え、未来に続く定番となる商品を作り続けていく。一人ひとりのベストパートナーになることを宣言する」と語った。

パナソニックでは。2018年から「くらしアップデート業」を宣言し、家電のIoT化を進めてきた。現在洗濯機やオーブンレンジ、テレビ、レコーダなど12カテゴリで対応。同社家電の3割がIoT対応で、今後もこの流れを強化していく。

現在パナソニックの家電製品のうちネット接続率は、テレビなどAV製品が6~7割だが、白物は3割程度。比較的高いロボット掃除機も約半分程度という。この接続率向上とともに、顧客と直接つながるビジネスを強化していく。

ただし、サービス事業で直接収益を上げていく形ではなく、「まずは一人一人に寄り添うサービスの実現により、製品の満足度を上げていく」(パナソニック アプライアンス社 河野 明 副社長)とし、今後もIoT対応家電を増やしていく方針。2024年にはIoT家電の比率を6割まで高め、「約1,000万人と深くつながる」を目標とする。