ニュース

集中状態を可視化するイヤフォン型脳波デバイス 凸版

凸版印刷は、心理状態を可視化する小型軽量のイヤフォン型脳波デバイス「b-tone(ビートーン)」を、9月8日に発売する。端末1台と専用アプリがインストールされたスマートフォン1台のセットで、価格は80,000円。このほかシステムランニング費が月額8,000円。

装着者の集中やリラックス状態を計測できる、イヤフォン型脳波デバイス。パフォーマンスの向上を支援するという。専用アプリを搭載したスマートフォン端末と連携し、どこでも測定できる。

脳波のほか、心拍と加速度の測定機能を持ち、活動量や姿勢などの情報も取得可能。計測データはクラウド管理され、ブラウザベースの管理画面で権限に応じてデータの閲覧・出力ができる。

展開例としては、学習塾や学校などの遠隔授業で生徒の様子を可視化するほか、仕事において最適な働き方を分析するなどが挙げられている。蓄積した集中データを用いて、授業やオフィスレイアウトを評価するといった使い方も想定している。

またスポーツにおいても、ベストパフォーマンス状態を可視化することで再現性の向上や、集中リズムの可視化によるトレーニング効率の向上を図る。

イヤフォンとして利用しながら測定することも可能。e-ラーニングやテレビ会議などに参加しながら、自然に測定できるという。

従来の脳波デバイスは、頭部全体や額からの脳波を計測するヘルメット型やヘッドバンド型が多く、装着負荷が高いという課題があった。一方b-toneは、側頭部からの脳波計測機構を特徴としており、世界最小・最軽量クラスのイヤフォン型で、長時間の装着と測定を可能にする。

開発の背景として、コロナ禍において、働く場や学ぶ場、時間の多様性が増したことにより、パフォーマンスの維持・管理がより困難となり、これらの課題解決の必要性が高まっていることを挙げている。

今後、取得データを活用して各種ソリューションをオフィス・学習領域を中心に開発、提供していく。さらに「b-tone」をはじめとした各種パフォーマンス向上ソリューションを推進することで、企業の働き方改革や健康経営に貢献、2025年度までに関連受注含めて、累計約10億円の売上を目指す。