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九州北部など14日まで記録的豪雨の可能性。災害危険度極めて高い

日本気象協会は、8月12日から14日にかけて発生する大雨・災害に関しての見通しを発表。九州北部から中国地方西部、北陸から岐阜・長野県などでは、近年の観測地を大きく上回る豪雨の可能性があるとし、災害発生危険度が極めて高い、と警告している。

前線が本州付近に停滞し、前線に向かって水蒸気を大量に含んだ暖かい空気が流れ込んでいることから、12日から14日にかけて、西日本から東日本の広い範囲で大雨になる恐れがある。

日本気象協会独自の「JWAアンサンブル雨量予測」で産出した「過去最大雨量との比(既往最大比)」によると、九州から北陸、信越地方にかけ、過去最大値に匹敵、または超える雨量が予想されるという。特に、九州北部から中国地方西部、北陸から岐阜・長野県の地域で、既往最大比が120%、150%を超える可能性がある地点があるとしている。

日本気象協会と静岡大学の共同研究によると、平成30(2018)年7月豪雨時の降水量と犠牲者の発生の関係では、犠牲者が発生した地点のほとんどが既往最大比100%以上となっていた。また、既往最大比150%前後から犠牲者の発生数が急増する可能性が示され、災害発生危険度が極めて高いことを示しているという。さらに、同協会が行なった人的被害の推計では、平成21年7月中国・九州北部豪雨(犠牲者36名)に匹敵する人的被害が発生する可能性があるという。

今回の大雨の特徴は、72時間またはそれ以上の大雨が長時間続くこと。土壌の水分量が多くなった状況では、やや強い雨が降っただけでも土砂災害が発生する可能性がある。7月3日に静岡県熱海市で起こった土石流でも、長時間降雨が続いたあと、時間40mm程度の雨量が引き金となった可能性があるという。

大雨は今後、18日頃にかけて降り続く恐れがあり、厳重な警戒を呼びかけている。