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コンビニ3社、トヨタFC小型トラックで配送実験
2021年8月10日 12:48
セブン‐イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンの3社は、水素を燃料とした「燃料電池(FC)小型トラック」などの導入を開始した。3社は2020年12月に、トヨタ自動車、日野自動車と共同でFC小型トラック実用化検証を行なうことを発表していた。
セブン‐イレブンは、トヨタが開発した新型「FC小型トラック」を導入し、8月11日より栃木県の水素ステーション(とちぎ水素ステーション)併設型配送センターで実証実験を開始する。セブン‐イレブンでは2019年4月からFC小型トラックによる配送の実証実験を行なっており、今回新型車を導入する
新型FC小型トラックは、異なる温度帯の商品を積載可能で、より長い航続距離の走行テストが可能。トヨタ「MIRAI」のFCユニットを搭載し、FCユニットで発電した電気は、動力のほかに冷蔵ユニットの電源で使用する。走行距離は約260km、水素貯蔵量は約10kg、最高出力は120kW以上。
また、4月からは日本で初めて荷室を-20℃に保てるいすゞのEV配送車も導入している。
ファミリーマートでは、2021年10月以降から、トヨタといすゞ自動車が共同開発したFC小型トラック(最大積載量3t・2室式)を1台導入した走行実証を行なう。実施エリアは、愛知県岡崎市にあるファミリーマート岡崎定温センターを起点とした1日3便の店舗配送コース。
既存の水素ステーションを利用し、最も高いレベルの配送品質を求められるという定温配送にFC小型トラックを導入することで、実用性(燃費・航続距離・温度管理)と利便性(水素ステーションでの充填タイミング及び充填時間)を検証する。
ローソンは、トヨタおよび日野自動車が共同開発したFC小型トラックを東京都大田区の配送センターに導入した。7月30日より都内のローソン約20店舗への弁当やおにぎりの配送に使用し、走行実証実験を行なっている。
今後は、走行実証実験による評価を踏まえ、社会的・ビジネス的観点で実用化の可能性を検証していく。