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クロスボウ(ボウガン)所持禁止。銃刀法改正で許可制に

クロスボウ(ボウガン/ボーガン)が使用された凶悪事件が相次いで発生したことを受け、6月16日に銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律が公布された。改正法の施行日以降、クロスボウの所持が原則禁止され、許可制となる。2022年3月16日までに施行される。

クロスボウの定義は「引いた弦を固定し、これを解放することによって矢を発射する機構を有する弓のうち、内閣府令で定めるところにより測定した矢の運動エネルギーの値が、人の生命に危険を及ぼし得るものとして内閣府令で定める値以上となるもの」。銃刀法改正により、クロスボウの所持が、許可を受けた場合等を除いて禁止される。内閣府令の具体的な内容は今後定められる予定。

改正法施行後、クロスボウを不法に所持した者は罪に問われることとなる。罰則は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金。

クロスボウの威力に関しては、警察庁科学警察研究所での実験により、約5m離れた地点から発射して、合成樹脂製ヘルメット及びアルミ製フライパンを貫通する威力を有することが確認されたという。

現在クロスボウを所持している場合、所持し続けるには施行日から6カ月までの間に所持許可の申請が必要となる。処分する場合は警察署等で無償での引き取りに対応する。個人間で譲り渡す場合は、相手がクロスボウを適法に所持できる人であることを確認しなければならない。

なお施行日から6カ月までの間でも、警察に引き取ってもらうため警察署へ持参するなどの正当な理由がある場合を除き、携帯(運搬)することはできず、違反した場合は2年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる。

クロスボウの所持許可は、標的射撃や産業目的等の用途のための所持に限定されており、鑑賞、収蔵といった目的での所持許可は受けられない。また所持許可を受けるには、所持許可の申請を行ない、所定の審査を受ける必要がある。