遠隔操作ロボのTelexistence、22億円資金調達。オカムラとも資本提携

遠隔操作ロボットの開発を手がけるTelexistenceは、モノフルのグループ会社をはじめ、国内外の複数投資家を引受先とするシリーズA2資金調達ラウンドで約22億円を調達した。また、オカムラと資本業務提携を締結し、遠隔操作ロボットによる陳列業務に最適化した什器・備品の共同研究・開発を行なう。

資金調達については、既存投資家であるモノフル、Airbus Ventures、KDDI Open Innovation Fund、DEEPCORE、東大IPCに加え、複数の新規投資家も引受先として参画(非公開)。シリーズA資金調達ラウンドの完了により、2017年の創業以来の資金調達総額は約45億円となった。これにより製品開発チームの拡大や、小売店舗・物流分野で広がりつつある顧客層への製品開発・導入を加速する。

モノフルとTXは、物流施設業務向けの拡張労働基盤(Augmented Workforce Platform/AWP)の開発と商用運用や社会実装を進めるため、パートナーシップを強化。AWPは、物流施設内の業務に携わる労働者が、倉庫に物理的に立ち会うことなく労働力を提供できるプラットフォームで、倉庫内に設置されたロボットをインターネット経由で操作し、在宅のままパレタイズ(パレットへの積みつけ)やデパレタイズ(パレットからの荷下ろし)などの作業に参加できる。

TXは、AWPの構築により労働者により安全、低コストでより便利に世界の労働市場に参加できる基盤を提供し、その一環として物流分野向けに開発した遠隔操作ロボットのトライアル導入の準備と製品試作を進める。

ロボット対応の什器を開発

オカムラとの資本業務提携では、半自律型遠隔操作ロボットによる、量販店の陳列関連業務に最適化された什器・備品の共同開発・研究を行なう。

具体的には、陳列やストックのための什器に、ロボットの動きに最適な機能や形状を持たせ、作業効率を向上。人とロボットが動きやすい店内レイアウト、人とロボットの作業比率の変化に最適化された空間の使い方など、ロボットと店舗スタッフが協働することを考慮した店舗設計を研究・開発する。