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体内温度変動を推定するシャツ型センサー。暑熱下の体調不良の予兆検知
2021年6月16日 07:40
NTTテクノクロスは、シャツ型センサーで暑熱環境下における体調不良の予兆を検知する「hitoe 暑さ対策サービス for Cloud」に、体内温度変動を推定できる新技術を搭載。7月1日に販売開始する。
体内温度とは頭や体幹の内部の温度のこと。医学用語では核心温や深部温度と言われ、NTTテクノクロスの技術は医療機器・医療用プログラムではないことから独自用語を用いている。
hitoe 暑さ対策サービス for Cloudは、NTTテクノクロス、東レ、ゴールドウインの3社によるサービス。NTTテクノクロスが提供する小型センサー「TX02(ティーエックス ゼロツー)」と専用アプリケーション、東レ・ゴールドウインが提供する、体から発している微弱な電気信号である生体信号を無意識に近い状態で収集するための機能性素材「hitoe」を活用した専用ウエアをセットで利用する。
「TX02」と専用ウエアを組み合わせたシャツ型センサーから、着用者の心拍数などと共に衣服内の温度と湿度といった暑さに関わるデータを収集し、着用者の体調不良の予兆を検知。スマートフォンの専用アプリケーションでシャツ型センサーの着用者に休憩を促す。
体内温度変動を推定できる機能は、NTTデバイスイノベーションセンタ(NTT研究所)などの新技術によるもので、さらに高度な暑さ対策を可能にするという。
NTT研究所などの独自技術である心拍数、衣服内温度・湿度から体内温度変動を推定するロジックを専用アプリケーションに搭載。シャツ型センサー着用者の体内温度変動を個人の周辺環境や衣服、活動状態を考慮しながら推定する。
これにより、運動や作業の負荷による普段は気づきにくい体内温度の上昇を、活動を中断することなく検知可能。専用アプリケーションから休憩目安などがアラートされることで、早い段階で体調不良のリスクに備えられる。
体調不良の予兆を遠隔からモニターで一括管理することもできる。データはクラウド上でリアルタイムに管理され、最大約150人まで対応できる。
管理者は着用者の状況を遠隔から確認できるため、見回りに要する時間の削減や危険が発生した場合の迅速な対応につながるとしている。
価格は提供形態やライセンス数により異なる。