ニュース
ソニーのドローン「Airpeak S1」登場。α搭載で安定・高速飛行
2021年6月10日 11:31
ソニーグループは、開発を進めてきたドローン「Airpeak」の第1弾「Airpeak S1」を発売する。出荷開始は9月を予定しており、価格はオープンプライス。市場想定価格は100万円(税別)。
Airpeak S1は、独自開発のモーターやプロペラ、制御システム、センシング技術を搭載した業務用ドローンで、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α」搭載可能な機種で世界最小クラスを実現。映像制作などでの活用を想定している。
送信機やセンシングによる障害物検知や自動飛行に加え、機体や飛行情報のクラウド管理による安全な飛行を可能とし、高画質空撮映像制作をサポートする。
最高速度は90km/h(ペイロード無し、障害物ブレーキ無効時)、最大角速度180°/s、最大傾斜角度55°と高い運動性能を実現。独自開発のキーデバイスを組み合わせた推進デバイスと飛行制御で最大20m/sの耐風性能を有し、強風下でも安定した飛行が可能とする。
軽量かつ高効率、高強度、高応答性のある独自開発17インチのプロペラや、ブラシレスモーター、これらを制御するESC(Electric Speed Controller)を搭載。推進デバイスと全てのセンサー情報を統合し、安定した飛行と高い操縦応答性を実現する。
センシングによる安定飛行も特徴で、ソニー製イメージセンサーを内蔵したステレオカメラを機体5方向(前後左右下)に配置、カメラ情報を同時に高速処理できるソニー製ビジョンセンシングプロセッサと独自アルゴリズムを搭載する。それらの視界情報とIMU(Inertial Measurement Unit)、コンパス、気圧、赤外線測距などのセンサー情報を統合し、自己位置・姿勢を高精度に推定して周囲の空間をリアルタイムに認識。屋内や橋梁下などGNSSを受信しづらい条件下でも安定した飛行を可能とする。
カメラは、ソニーα7Sシリーズや「FX3」などを搭載可能。8K撮影可能な「α1」にも対応する。
Airpeak S1の外形寸法は591.9×511.8×526.8mm(幅×奥行き×高さ)、機体重量は3.1kg(バッテリーパック除く)。最大積載可能重量は約2.5kg。
機体と機材を一元的に操作できるiOS/iPadOSアプリ「Airpeak Flight」も用意。αの映像をリアルタイムに確認しながら機体やカメラ、ジンバルを操作できる。また、Airpeak Flightでは、機体と送信機、カメラ、ジンバルを統合し、画面上で飛行距離やバッテリー残量などの状態確認、各種操作、設定変更が行なえる。
Webアプリ「Airpeak Base」では、機材管理や飛行プラン作成、フライトログ管理が可能。使用した機材情報が自動でリストアップされ、フライトログをもとに管理し、現場に赴く前に機体の状態を確認し、トラブルを軽減できる。
またAirpeak Base上で、高度な飛行プランを作成し、空中にレールを設置したかのように自動的に何度も機体を飛行させられるほか、タイムラインに沿って機体の位置(緯度・経度・高度)や速度を設定し、ジンバルの向きや動画・静止画撮影のタイミングを指定できるなど、映像制作向けミッションの作成やミッション飛行・再現飛行が行なえる。
Airpeak Baseの機能を使用できるクラウドサービス「Airpeak Plus」と、保証サービス「Airpeak Protect Plan」なども用意する。
最大飛行時間は約22分(ペイロード無し時)/約12分(a7SIII+SEL24F14GM搭載時)。最大伝送距離は2km。GPS、GLONASS、QZSSに対応する。FPVカメラは、1/4インチ 817万画素CMOSセンサーを搭載し、最大フレームレートは30fps、DFOV 120°。ジンバル軸は2軸ジンバル(チルト、ロール)。