「はやぶさ」平日全列車にリモートワーク車両。東北新幹線

JR東日本は、JR北海道と連携して、東北・北海道新幹線「はやぶさ」のうち、平日に運行する全列車の1号車を「リモートワーク推奨車両」に設定し、始発駅から終着駅までの区間で「新幹線オフィス」実証実験を行なう。実施期間は6月14日から7月16日までの平日。今年2月に行なった実証実験第1弾に続くもので、今回は対象列車や区間を拡大する。

リモートワーク推奨車両では、座席で携帯電話やWeb会議の通話が認められている。一部の列車においては、東京～仙台・盛岡間の「ツール体験区間」でリモートワークに役立つツールを貸し出し、利用者が体験できる。ツール体験の際、一部の列車で実施されるアンケートに協力すると、JR東日本の運営するシェアオフィス「STATION BOOTH」の無料利用チケットがプレゼントされる。

ツールの体験ができる列車

ツールは、実験の協賛企業との連携のもと貸し出される。KDDIのWi-Fiルーター、視界やノイズを遮るウェアラブルデバイス、骨伝導ヘッドセット、スマートグラス、会話漏れを低減させるスピーチプライバシーシステム、伊藤園のお茶を用意している。なお、一部列車のみの貸出となるツールがある。

新幹線で貸し出されるツール(一部)

利用には、リモートワーク推奨車両が運行される列車の乗車券と新幹線特急券を購入する必要がある。追加料金はなく、自由に推奨車両に移動し、そのとき空いている座席を利用することとなる。

今回の実証実験では新幹線降車後の移動を想定し、レンタカー車内で利用できるビジネスキットを無料で貸し出す。JR東日本レンタリースの対象営業所で借りることができ、Wi-Fiルーター、充電器、車載用テーブルなどがセットになっている。

併せて、コクヨやドッツアンドラインズと提携し、快適なデスク環境や折りたたみパーティションの研究・検討を行なう。乗客が利用することはできない。