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緊急事態宣言、北海道・広島・岡山に拡大。6月に一般向けワクチン接種も

政府は14日、緊急事態宣言の対象拡大を発表した。新たに北海道、広島県、岡山県を追加する。すでに発出中の東京都、京都府、大阪府、兵庫県、愛知県、福岡県に加えて、9都道府県が対象となる。追加された3道県の宣言期間は5月16日から5月31日まで。

緊急事態宣言に準ずる措置をとる「まんえん防止等重点措置」は、群馬県、石川県、熊本県を追加。3県での重点措置期間は、5月16日から6月13日までの29日間。重点措置は、埼玉、千葉、神奈川、岐阜、三重、愛媛、沖縄をあわせて9県が対象となる。

緊急事態宣言地域では、酒類提供する飲食店やカラオケ店に休業を要請するほか、酒類提供を伴わない飲食店にも20時までの時短営業を要請。デパート、テーマパークなど、1,000m2以上の商業施設や遊興施設は20時までの営業。スポーツやイベントは、参加者5,000人もしくは定員の50%の少ない方までとし、21時までの開催となる。

また、外出の自粛やテレワークの推奨のほか、オフィス等での昼休みの時差取得なども呼びかけている。

感染対策の鍵となるワクチン接種は、全国の85%を占める1,490の市町村で7月末までに高齢者の接種を完了予定。都道府県や大学病院などが協力し、大規模接種センターを設ける動きも拡大している。さらに来月(6月)中を目処に、高齢者接種の目処がついた市町村から、一般へのワクチン接種開始を行なう。企業の産業医の協力を得て、企業内での接種も進める方針で、「1日も早く安心できる日常を取り戻すため、ワクチン接種の加速化を実行する」(菅総理)とした。

緊急事態宣言・重点措置の対象地域
緊急事態宣言

北海道、東京都、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県

まん延防止等重点措置

群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、石川県、岐阜県、三重県、愛媛県、熊本県、沖縄県

菅総理冒頭発言

先ほど新型コロナ対策本部を開催し、緊急事態宣言について、北海道、岡山県、広島県を追加し、期間は5月16日から5月31日までとすること、まん延防止等重点措置について、群馬県、石川県、熊本県を追加し、期間は5月16日から6月13日までとすることを決定いたしました。

全国の感染状況は、地域によって差が見られる中、感染が急速に拡大している地域があります。新規感染者数は、大阪では減少に転じていますが、東京はおおむね横ばいの状況であり、愛知、福岡では感染者数の増加が続いております。

そうした中で、比較的人口規模も大きな北海道、岡山県、広島県において、新規感染者数が極めて速いスピードで増加しております。これらの地域においては、これまで地元の自治体と連携しつつ対策を進めてきましたが、今朝の分科会においては、専門家の方々からより厳しい対応が必要との考えが示されました。

政府としても、変異株が広がる中で、今が感染を食い止める大事な時期だという考えに変わりはなく、専門家の御意見も尊重し、今回、追加の判断を行いました。期間は東京などの都府県と合わせて今月末までとし、その後の対応については、その時点で改めて判断を行ってまいります。

緊急事態宣言の地域においては、それぞれの自治体と協力し、飲食店のお酒やカラオケの提供の停止、テレワークの促進など、高い緊張感の下で強い措置を講じてまいります。

まん延防止等重点措置の地域においては、飲食店の時間短縮や見回りなどの集中的な対策を講じ、さらに飲食店のお酒の提供の停止など、緊急事態宣言と同様の措置もできることとしております。

全国の自治体で、今週から順次、本格的なワクチン接種が進んでいます。ワクチンの接種は、皆さん一人一人の命を守る切り札となるものであります。自治体や医療関係者の御協力が進み、全国の85パーセントを占める1,490の市町村で7月末までに高齢者の接種を終えることができる予定となりました。また、各地で都道府県と大学病院などが協力して、大規模接種センターを設ける動きも進んでおります。今後も全ての自治体をしっかりサポートして、全ての皆さんが一日も早く接種できるように取り組んでまいります。

さらに、来月中をめどに、高齢者の接種の見通しがついた市町村から、基礎疾患がある方々を含めて、広く一般の方々にも接種を開始いたします。併せて、全国の企業の産業医の方々の協力を得て、地域の方々や職場の方々への接種を進めてまいります。

こうした中で、なかなか予約が取れないなど、皆様には御不便をおかけしておりますことを大変申し訳なく思います。しかし、必ず皆さんに受けていただけるように、6月末までには1億回分のワクチンを確保し、自治体など、関係者の皆さんとしっかりと協力してまいります。

医療、介護などの現場では、関係者の方々が今日も懸命に御尽力をいただいておりますことを心より感謝申し上げます。

一日も早く安心できる日常を取り戻すため、ワクチン接種の加速化を実行します。それまでの間は対策を徹底し、全国各地の感染レベルをできる限り抑えていきます。そのためには、マスク、手洗い、3密の回避という、欠かすことのできない予防策の徹底をお願いいたします。

特にマスクなしの会話による感染が原因の大部分を占めるという調査結果があります。飲食や会話の場面、また、職場において、一人一人が必ずマスクを着用することは、感染防止の大きな力となります。皆様の御協力を心よりお願い申し上げます。