ジュンク堂が「バーチャル書店」に。自宅で本との偶発的な出会い

バーチャルジュンク堂書店池袋本店 内観イメージ

大日本印刷(DNP)は、3月27日オープンのテレビ東京運営「池袋ミラーワールド」に参画。DNPグループのジュンク堂書店池袋本店を「バーチャルジュンク堂書店池袋本店」として池袋ミラーワールドに構築し、「バーチャル書店」の事業化に取り組む。

バーチャル書店は、自宅等からWebブラウザでアクセスし、アバターを通してバーチャル空間に作られたフロアやイベントコーナー等を回ることができるもの。書店を、本をきっかけに「知」や「人」と出会えるコミュニケーションメディアと捉え、バーチャル空間におけるコンテンツとメディアの新たな体験価値提供を目指す。

バーチャルジュンク堂書店池袋本店 内観イメージ

バーチャル書店では、作者・ファン・登場人物・物語の世界観・関連する事象や場所・創作過程といった、本が持つストーリーや読み物としての面白さとは別の魅力を、読書以外の形で体験できるコンテンツとして提供。キュレーターによる本の魅力の解説、動画や音声の活用、オンラインサロンの開催などの手法で、本の新しい楽しみ方を提供する。

また、書店員や著名人などがお薦めの書籍を紹介する「ブックツリー」や「AI書店員」など、ビジュアル化された検索機能やレコメンド機能を通じて、コンテンツとの偶発的な出会いが楽しめる機能の開発を予定。同じコンテンツに興味関心を持つ人同士がつながる場を提供し、共感度の高いコミュニティ形成につなげる。

そのほか、バーチャル空間に陳列する書籍などから、紙とデジタルの両方に対応する総合書店「honto」や、丸善ジュンク堂書店のリアル店舗への誘導を図り、各書店の販促につなげる。

DNPが目指すのは、リアルとバーチャルを融合した“未来の読書体験”の実現。同社が展開している「XRコミュニケーション事業」の中で、出版市場における「新たなコンテンツの売り物・売り場・売り方」の創出という課題解決に向け、生活者一人一人に最適な形やタイミングで、最適な情報や体験としてコンテンツを提供することを目指す。