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日本郵便、ロボットでマンション内配送。不在時の再配達も

配送ロボット「RICE」

日本郵便は、オートロックシステム付きマンションなどの屋内での配送に、配送ロボットを活用する実証実験を、日本で初めて実施する。期間は2月下旬から3月下旬。

実施協力は、日立製作所、日立ビルシステム、アスラテックの3社。日立製作所は運行管理システムの試作および運行、日立ビルシステムは配送ロボットのエレベーター連携対応、アスラテックは配送ロボット「RICE」(5台)の提供および運行を担当する。

実証実験では、複数台の配送ロボットとエレベーターおよび運行管理システムを連携させて、オートロックシステム付きマンション内での荷物配送を実施。複数台の配送ロボットの運行管理に必要となるシステムの実証を行なうことで、ラストワンマイル配送における配送ロボットの可能性を検証し、省人化配送の実現を推進する。

RICE

具体的には、マンション居住者宛ての荷物等を配達員がマンションの入り口まで配送。マンションの入り口から受取人の住戸の玄関までの配送をRICEが行なう。RICEは、障害物や人などに接触しないように回避しながら自律走行する。

RICEが配送先となる住戸の玄関に到着すると、受取人のLINEに到着の連絡と、RICEから荷物等を取り出すためのパスワードが通知される。受取人が不在のときは、RICEは荷物等を保持したまま一度マンション内の待機場所へ戻り、受取人から依頼があったタイミングで再配達を行なう。ある機体が荷物を保持して待機している際には、他の機体が配送を行なう。

RICEがエレベーターを利用する際には、居住者と一緒に乗り込んだり、エレベーター内の人数が多いときは先に居住者が移動した後に再度エレベーターを呼び出すなどの運用が可能。RICEの外形寸法は約54×50×76cm(縦×横×高さ)。

RICEによる配送の流れの概要図

実施場所は千葉県内に所在するマンション。なお今回の実証実験は、日本郵便が2020年9月末から11月まで実施した、日本で初めてとなる公道での輸配送実証実験に続く、新しい技術と物流の融合を図る取り組み。