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お風呂で使える紙パックボトル。詰め替えから“付け替え”に
2021年2月22日 12:49
凸版印刷は、浴室などでも使用できる紙パック「キューブパック」を開発し、4月から本格的に生産を開始する。まずはコーセーの日焼け止めクリームや太陽油脂のボディソープなどで採用される。
「キューブパック」は、プラスチックボトルから代替可能という新しい紙パック。浴室や洗面所などで水に常時接着する底部付近に紙端部を設けない独自構造とし、プラスチックボトルとほぼ同等の耐水性を実現したのが特徴。
内部には凸版が独自に開発した、アルミに匹敵するという透明バリアフィルム「GL FILM」をラミネートし、高い品質保持特性を持たせている。シャンプーやリンス、ハンドソープ、洗口液、日焼け止めなどさまざまな商品に使用できるとしている。
素材には環境に優しいという森林認証紙が採用されている。天面や底面を含めた容器全体に図柄などを印刷でき、これまでのボトルではできなかったデザインやアピールが可能になる。
また、これまでの紙パックではその構造から困難だった、ポンプを中央に付けられる形状も実現。キューブパックを“付け替え”容器として使用でき、詰め替えの手間がなく、衛生面でも優れているとする。
企業においては、キューブパックを採用することで、プラスチックボトルと比較して石化由来材料を約55％削減できるという。また、生産時に既存の充填機が流用でき初期投資を抑えられる。将来的には、生産ラインにキューブパックを組み立てる製函機を設けることで、凸版からはキューブパックを平らな状態で納入できるようになり、プラスチックボトルと比較して専有面積や積載効率の向上、保管スペースの大幅な削減が可能になるとしている。
凸版では、化粧品・トイレタリー業界など、プラスチックボトルを使用する企業に向けてキューブパックの販売を拡大し、2022年度に約10億円の売上を目指す。キューブパックは、2月24日～26日に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2021-東京国際包装展-」で展示される。